三国志に釣られクマー

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三国志好きの三国志好きによる三国志好きのための何か

沮授(そじゅ) 字:不明(?~200?)その2

さて、今回は沮授の2回目じゃな。前回の紹介で、沮授がかなり優秀なのはある程度分かったと思うが、じゃが優秀なだけでは勝ち抜けんのも乱世の常じゃ。

今回は彼の最後、そして能力評価を行うとしようかのう。

 ・沮授紹介その1

 

さて、今回は沮授の二回目じゃな。序盤は袁紹の信任を得て、その才能をいかんなく発揮したが、徐々に扱いが不遇になっていくのう。

そういえば師匠、今日はずいぶん遅かったですね。残業でもしてましたか?

まあ残業もしておったが、時間があったんで、今日は『新解釈・三国志』も見てきたんじゃよ。

おお、見たんですか、感想はどうでしたか?

うむ、面白かったぞい。まあ正統派の三国志を求める人にとっては、突っ込みどころ満載の内容かもしれんが、ワシ的にはお話として割り切れば全然アリじゃ。

それに正史=真実の歴史、と言う訳でももちろんないからのう。否定だけして可能性を狭めるのもつまらんじゃろう。それに殺陣は回数こそ多くないものの、案外しっかり作っておったからのう。

ふむふむ、師匠はおおむね好感触だったんですね。

そうじゃな、ああいうのは楽しんだもの勝ちじゃ。最初から批判目線で見ておったら何でもつまらんく見えてくる、自分で台無しにすることほどもったいないものはないからのう。とあまり横道に入っても仕方ないの、今回は沮授の2回目じゃな。

袁紹陣営に属しているから最後は演義とやはり同じになるのでしょうか。

そうじゃな。この辺りは史書からもさほど乖離しておらんぞい。前回でもう官渡の手前まで来ているので、終わりももうすぐじゃ。

じゃが、そこの内容がのう、何とかならんかったのか、と思えてしまうんじゃよ。さて、それでは彼の人物紹介の続きといこうかのう。

人物紹介

官渡の戦い

献帝伝』によると、袁紹官渡の戦いに赴く際、沮授は一族を集め、財産を分与して言ったんじゃ。「そもそも勢いがあれば、威光はあらゆるものに及ぶが、勢いがなくなれば一身を保つこともできない。哀しいことよ。」

弟の沮宗がなぜそんなに悲観するのかと聞くと、沮授は次のように答えたんじゃ。

曹操は優れた方略があるばかりか、天子を擁してそれを財産としている。わが方は公孫瓚には勝ったものの、軍勢は実は疲弊しておる。ところが将軍は驕り、主君は良い気になっておられる。わが軍の敗北はこの挙兵によって決まるのだ。」戦国時代の事例も持ち出して、沮授は詳しく現在の袁紹陣営の問題を説明するんじゃよ。

そして沮授の予想通り官渡の戦いで敗れると沮授は曹操の捕虜となるんじゃ。

沮授の最後

献帝記』によると、曹操は沮授を高く買っており、昔馴染みでもあったので次のように言ったんじゃ。

「別々の世界に住み、ついに音信不通となっていたが、今日君を捕虜にすることになろうとは思いもしなかった。」

沮授は「冀州殿(袁紹)は策を間違って北方に逃走する羽目になりました。私は知恵も武勇も共に尽きてしまった以上、捕虜にされても当たり前です。」と答えたんじゃ。

曹操はさらに「本初(袁紹)は知謀に欠け、君の計略を用いなかった。今、動乱が起こって12年以上にもなるのに国家はまだ安定していない。(君と)一緒にそれを行いたいのだ。」と言うんじゃよ。

曹操は非情に見られることも多いが、この辺りのやり取りを見ると、実際はかなり情に深い人物だったんじゃないかと思うんじゃよ。上辺だけ寛容な人物は、あれだけ心を打つ見事な詩は書けない、とワシは思うんじゃよ。

この時も沮授を何とかして救いたい、と思っていたんじゃなかろうか。

しかし沮授は「叔父、母、弟も袁氏に生命を託しています。もし公の特別のおぼしめしを受けられますのなら早く私を死なせてください。それが幸福と言うものです。」と答えたんじゃ。

曹操は深く、嘆息して「私がもっと早く君を味方にしていたら、天下(の平定)は考慮の余地もないほど簡単だったのだが・・・。」と言ったんじゃ。

家族が袁紹の下におるからどうしようもない、と言う沮授、そして曹操の無念が書いてても伝わってくるぞい。本当に残念じゃ。

その後、沮授は逃亡を図り、結果として処刑されるんじゃよ。

さて沮授の人物紹介はここまでじゃな。続いて能力評価じゃ。今回は全作品に出ておるぞい。

能力評価 

爺評価(Max.200)
   軍事   統率   知謀   政治 
 沮授(20歳)  65 125 115 120
 ↓ ↓ ↓  ↓↓↓ ↓↓↓ ↓↓↓
 沮授(45歳)  95 161 150 156

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沮授は軍事面では袁紹軍全体を統括する総司令官として、公孫瓚討伐で大きな実績をあげており、統率は最高クラスの評価じゃ。また優れた政略、戦略眼により、袁紹に天下統一までのガイドラインを示した。このことから政治能力も高く評価しておる。

知謀は彼の意見を聞かないことで失敗すると言う、余りありがたくない方向で的中させておる。軍事はそこまで高くはないがここは顔良文醜などの軍事以外が少し心もとない武将を配して底上げしておけば十分じゃろう。

軍事以外の3項目が150以上、と言うのはたぶん初めてじゃろうな。このクラスの人材は今後もなかなか出てこんじゃろう。

 

三国志14(Max.100)
   統率   武力   知力   政治   魅力 
 沮授  79 35 90 89 76

 

天舞~三国志正史~(Max.16)
   武勇   采配   策謀   政治   外交   人徳 
 沮授  1 11 12 9 8 9

 

鄭問三國志(Max.30)
   武勇   統率   知謀   政治   健康 
 沮授  12 16 21 21 18

 

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雑談ぢゃ

さて、沮授の能力評価じゃな。

どの作品も采配や統率の数値が結構高いですね。やはり史書で監軍として活躍していたことを考えているのでしょうか。

そうじゃな。基本演義の出番御少ない人物は正史の実績を考慮するじゃろうからの。自分と評価基準はもちろん違うじゃろうが、やはりきちんと読み込んで評価しているのは確かじゃろうな。

それでも師匠の評価は少し抜けている印象がありますね。

まあ、呉や蜀以上の勢力を築き上げるための大計を提示し、しかも自ら司令官として版図拡大に大いに貢献した人物じゃ。相応の評価をしてやらねば不公平じゃろう。

そう言えば以前董昭のところで荀彧と比較していましたが、董昭と比べても総合力ではむしろ勝っていますね。

そうじゃな、董昭がどちらかと言えば、知謀、政治に特化しているのに対し、沮授は司令官として統率の評価も高い。じゃからこそ魯粛周瑜諸葛亮と都督級の人物とも比較できるんじゃよ。

なるほど、早く皆の人物紹介を見たいですね。

うむ、もう少し沮授の評価が全体的に上がってくれることを願って、今日はここまでじゃな。

次も見てくださいね。それではまたです。

 

1⃣・2⃣