今回は魏种の紹介じゃな。字、生没年は不明じゃな。
彼のことは曹操の所で既に書いておるお騒がせ人物じゃが、改めて能力評価と共に紹介していくぞい。
さて、今回の人物は魏种じゃな。
一度曹操を裏切った後、許された人物ですね。曹操の所に書いてある以上のエピソードはありますか?
うむ、アレがほぼ全てじゃなwじゃがまあ、曹操の所はボリュームがありすぎて、ちょっとしたエピソードは埋もれてしまっておるからのう、改めて書き起こすぞい。
分かりました、よろしくお願いします。
人物紹介
さて、武帝紀によると、かつて曹操は魏种を孝廉に推挙したそうじゃ。これがいつ頃のことか正確には分らんが、曹操は184年の黄巾の乱の後、済南国の相となっておるんじゃな。
郡太守や国の相の地位になると、郷里の有力者との合議によって孝廉などを推挙できるようになるんじゃよ。他で言うと、劉備が袁譚を茂才に推挙した例などもあるのう。
と言うことで、恐らく185年前後に魏种は、曹操によって孝廉に推挙されたと考えられるのう。
そして呂布と共に張邈、陳宮が兗州で反乱を起こした時、それでも曹操は言ったんじゃよ。「魏种だけはまずわしを見捨てぬであろう。」
じゃがすでにご存じの通り、魏种は逃げ出したんじゃな。曹操は怒って「南方の越か北方の胡にでも逃げない限り、お前を捨ておかぬぞ。」と言ったんじゃ。
越は揚州の南方の未開の地じゃな。山越と言う部族がおり、呉は長らく彼らの反乱に頭を悩ませておったんじゃよ。胡は北方の異民族たちじゃな。要は中華圏外に逃げないと絶対捕まえてやるぞ、と言う意思表示じゃな。曹操がどれだけ怒っておるか、良く分かる台詞じゃのう。
さて、ここで眭固と言う人物がおったのを覚えておるじゃろうか。元黒山賊の首領の一人じゃな。
彼は後に張揚を斬った楊醜を斬り、袁紹の下に付くんじゃな。曹操は曹仁と史渙にこれを攻めさせるんじゃ。二人は犬城で眭固と激突し、これを大破して眭固を斬るんじゃ。そして曹操は黄河を渡り、射犬を包囲し、これを落とすんじゃよ。
何故この話を書いたか、察しのいい方ならもうお分かりじゃろう。射犬に魏种はいたんじゃよ。そして魏种は曹操に捕らわれてしまったんじゃ。
ああ、魏种の命、ピンチじゃ!!と言っても結末知ってるじゃろうから、ここは盛り上がらんのう。
曹操は一言「その才能が有れば」と魏种を再度起用するんじゃよ。
それも単に許しただけでなく、河内の太守に任じ、河北の軍政を委ねたと言うから、エラい優遇ぶりじゃ。
とは言えその後の魏种が、どの程度実績を積んだかは分からんのう。ただあれだけ怒っておった曹操がそれでも魏种を許し、登用したと言うのはやはりひとかどの人物だったのじゃろう。元々孝廉に推挙されるぐらいじゃからな。
さて、と言ったところで人物紹介はここまでじゃな。続けて能力評価と行くが、今回はワシの評価のみじゃな。
能力評価
魏种は孝廉に推挙され、一度は曹操を裏切りながら、その才能を認められ、再び登用されたときには河内の太守となっておる。恐らく相当行政能力が高かったと考えられるので政治能力は高めじゃな。
それだけに限らず、河北の軍事も任されておる、と言う点から、軍事面においても水準以上の才を持ち合わせておったと判断し、統率面も高めの評価としておる。じゃが曹操を裏切り、遠くに逃げることもなく中原をうろうろしておった見通しの甘さから、知謀は抑え目としたぞい。そうは言っても総合的に優秀なのは確かじゃな。
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雑談ぢゃ
さて、魏种の能力評価じゃな。衛茲とは違い、ちと彼にはマイナス面もあるんじゃが、それでも衛茲にも負けず劣らずの能力じゃよ。
それにしても魏种は曹操を裏切った、と言えるんでしょうか?
どうじゃろうなあ、この時の兗州は鄄城とかもそうじゃが、曹操の勢力がまだ残っておる城内でも反乱者が多数おったことが分かっておる。それらに害されないように逃げたのかもしれん。ここは何とも言えんのう。
それだと曹操があっさり許したことも少し合点がいきますね。
まあ曹操は関羽が劉備の下に行くのも許しておるし、他にも彼に従おうとしない人物でも、かなり寛大な面を見せておるからのう。ただ、確かに魏种自身は別に積極的に呂布達の方へ加担した気配はないからのう。
眭固の所にいたのも、別に反曹操だった、と言う感じでもなさそうですもんね。
そうじゃな、なんとのう流れの中で自然とそこにおった、と言うような感じじゃからな。
でもこういう人物が、もっと取り上げられていくようになるといいですね。
孝廉に推挙される、と言うだけでも確か二十万に一人、と言う割合じゃったかの。普通に考えたら、何をどうやったらそんな狭き門を超えられるんじゃ、と最初から白旗上げてしまうぐらい、自分には縁のない話じゃなw
でも実際選ばれる人って言うのは、どんな感じなんでしょうねえ。もちろん能力とかよりもコネで選ばれている人とかもいるのでしょうが。
そうじゃなあ、ワシの周りにも運動も勉強もどちらもできる、できたと言う人はいるが、それだけではないと思えるしのう。
IQが高いだけの人物と天才と言うのとは違う、と言うようなものでしょうか。
そうじゃな、よく言われるのが発想力とかがそこにプラスされるかどうか、と言う要素はあると思うのう、後は実行力かの。
そう考えると曹操はその辺りを全部持っていたように思いますね。
うむ、単に頭が良い、運動ができると言うだけでなく、やはりそれをどう有効的に発露させることができるか、表に出せない才能なぞク〇の役にも立たん、と言うことじゃな。
それにしてもだいぶ話が脱線しましたね、魏种の紹介はここまでですか。
そうじゃな、どんな人物か、を直に見れるようになろうとしたら時空の壁を越えんといかん。己の存在次元を一つ上げねば無理じゃが、現状は到底そこには至らんからのう、残念じゃ。
科学がもっと進歩しないと、ですか、そこは。
うーん、次元云々はもしかしたら、科学とはまた違う領域かもしれんのう。すぐそこに過去も未来も存在するのに見えていない、たどり着けない、と言うようなものかもしれんしのう。まあこういう謎があるから世の中面白いんじゃよ、ほっほっほ。
さて、だいぶ雑談が長くなったのう。そろそろ寝んと明日がやばいぞい。
そうですね、次も良ければ見てくださいね、それではまたです。