さて、今回は臧覇の紹介、2回目じゃな。
今回は軍事面以外の紹介、そして能力評価まで行きたいのう。それでは臧覇の人物像を追うとしようかのう。
さて、今回は臧覇の二回目じゃな。
今回は軍事面以外の紹介ですね。
そうじゃな、若い頃のエピソード、それと臧覇が張遼等とは違う側面の紹介と行こうかの。
わかりました、よろしくお願いします。
人物紹介
若き日の臧覇
さて、若い頃の臧覇じゃが、彼の父は臧戒と言うんじゃが、彼は県の獄掾となったんじゃが、ある時法を盾に太守が勝手に人を殺そうとしたことがあったようなんじゃ。じゃが臧戒はこれを聞き入れんかったんじゃな。
すると太守は腹を立て、臧戒を逮捕して役所に連れてこさせようとしたんじゃ。この時護送人は100余人おったそうなんじゃよ。
当時臧覇はまだ18歳と言う若者だったんじゃが、この太守の行いに怒り、食客数十人を引き連れ、直ちに費西山の山中において父を奪い返したんじゃ。
彼の勇敢さに護送者は誰も手を出せんかったようじゃな。
臧覇はこのまま父と共に東海に亡命するんじゃが、この一件により、彼の勇名が聞こえ渡った、と言うことなんじゃよ。
曹操との邂逅
呂布が曹操に敗れた後、呂布と同盟を結んでおった臧覇は身を隠すんじゃな。じゃが曹操は懸賞金をかけて臧覇を探し出し、遂には捕まるんじゃよ。
ところが、曹操は臧覇と会って話をすると、臧覇をいたく気に入るんじゃな。そして曹操はかつての臧覇の仲間であった孫観や呉敦、尹礼等を招かせるんじゃ。皆が出頭すると曹操は彼らを皆国相や郡太守に任じて、彼らを厚く遇するんじゃ。
この郡太守や国相を務められる辺りが、張遼等純軍人達との大きな違いじゃな。
さて、話は兗州動乱の折じゃ。曹操は徐翕と毛暉と言う人物を将軍に任じておったんじゃが、彼らは呂布の進出により反逆したんじゃな。後に兗州が平定されると二人は臧覇の下に亡命するんじゃ。
このことを知った曹操は劉備に話をして、徐翕と毛暉二人の首を送り届けるように話をさせたんじゃ。劉備が間に入って曹操と臧覇と話をしておる、と言うのは何だか新鮮じゃのう。
「私がよく独り立ちしていられる理由はそのような信頼を裏切るような行為をしないからです。
私は公(曹操)より生命保全の御恩を受けておりまして、命令に背く勇気はございません。しかしながら王者・覇者となられる君主には道着を述べても良いとか。どうか将軍(劉備)には彼らのために弁明してやってください。」
劉備はこのことを曹操に伝え、曹操は感歎し、二人を許し、郡守にまで任じておるんじゃよ。この辺りの臧覇の行動は劉備同様、侠の精神を感じるのう。
曹丕の時代
さて、郡太守となっておった臧覇達じゃが、于禁らと共に昌豨を討伐した後には徐州刺史にまでなっておるんじゃな。
以前より何度か書いておる上尊号碑じゃが、これは曹丕に対し帝位に付くよう臣下たちが上奏したものなんじゃが、この文章を奉った人物は46人いるんじゃよ。
この署名しておる人物の並び順は、(一部の例外を除き)基本的に階級に従っておるんじゃな。最初に三公が名を連ね、曹丕と特別親しい人物、それから親族ときて、続けて親族以外の武官が名前を連ねるんじゃが、その並び順及び肩書は以下の通りじゃ
14 使持節・行都督督軍・徐州刺史・鎮東将軍・武安郷侯・臣覇(臧覇)
15 使持節・左将軍・中郷侯・臣郃(張郃)
16 使持節・右将軍・建郷侯・臣晃(徐晃)
17 使持節・前将軍・都郷侯・臣遼(張遼)
18 使持節・後将軍・華郷侯・臣霊(朱霊)
・・・
と言った具合に、親族以外の武官の実質トップが臧覇だったんじゃよ。
他にない肩書として、徐州刺史そして行都督督軍は複数の軍を統括する役割を担っており、一将軍よりも更に上の立場でもあるんじゃな。
更にこの後、臧覇は都督青州諸軍事となり、青州全域の軍を統括する役目まで担うようになるんじゃよ。この都督〇〇諸軍事と言うのは当時臧覇以外、曹夏侯の親族以外には見当たらんのじゃ。
曹叡即位後の臧覇
曹丕が没し、そして曹叡が即位すると五百戸加増されて、合わせて三千五百戸となるんじゃ。この時期五将軍では張郃が一番の稼ぎ頭であったんじゃが、彼も同時期ではまだ三千三百戸であったことを考えると、臧覇が如何に評価され遇されておったかが分かるじゃろうかのう。
この時期、中央に召喚され、執金吾と言う役職についておった臧覇じゃが、230年に最後の仕事をするんじゃな。
230年の8月5日、曹叡は東方に巡遊を行うんじゃ。『魏書』によると、途中繫昌に通りかかった時、当時執金吾であった臧覇は臨時の太尉に任命され、犠牲の牛を捧げて禅譲を受けた檀を祭ったとあるんじゃ。
一回の武官が臨時とは言え太尉にまで任命される、と言うのはなかなかないことじゃと思うぞい。
そんな臧覇も病には勝てず、遂に逝去するんじゃな。
さて、こんなところで臧覇の紹介は終了じゃな。続けて能力評価と行くぞい。今回は全作品に出ておるのう。
能力評価
臧覇は州刺史にもなり、また最後に臨時の太尉にもなるぐらい、一回の軍人とは言えないオールラウンダーな人物なんじゃ。そのためすべての項目が100を超えるように評価したんじゃよ。
特に若い頃父を救うために見せた勇敢さや韓当、孫権等を打ち破ったことから、軍事を評価したんじゃ。当時の群雄の一人として、間違いなく上位に来る人物と言えるじゃろう。
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雑談ぢゃ
さて、臧覇の能力評価じゃ。
こうやってみると師匠は大分評価が高いですね。
逆に肩書と当時の評価を考慮すると、他が低いように思うんじゃがなあ。
そこはでも何らかの意図があったでしょうから、仕方ありませんね。
そうじゃな、まあワシはなるべく、本来ならもっと評価されてしかるべし、と言う人物は評価していくぞい。
それにしても君主として考えると、相当優秀な部類ですね。
うむ、以前張郃のところで、親族以外では都督級の働きを残せた人物がほとんどいない、と書いたんじゃが、わずかにおる人物の一人じゃからな。当然君主としても優秀なんじゃよ。
そう考えると、もう少し評価してほしいところはありますね。
そうじゃな、さて、今回は魏の名臣、臧覇の紹介じゃったが、どうじゃったかのう。面白かったならば次もまたご覧くだされ。
良ければ次もご覧ください。それと他の方で興味ある方がいらっしゃったら、いかの索引をご覧くださいね。