三国志に釣られクマー

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臧洪(そうこう) 字:子源(?~?)その1

さて、今回紹介するのは臧洪じゃな。後漢を代表する人物の一人じゃな。

字は子源、生没年は不明じゃが、彼もその性格から人生を縮めてしまったんじゃよ。さて、それでは彼の紹介をしていくとしようかのう。

 

さて、今回は臧洪の紹介じゃな。

臧洪って確かどこかで出ていましたよね。

まあ、張超のところでもちろん出てきておるが、鮮卑族との戦いの時に彼の父臧旻の名前が出てくるんじゃよ。 

この時はかなり厳しい戦いだったようで遠征に出た10人の内1人程度しか帰還できんかったようじゃ。

臧旻はそこまで大した人物ではなかったのでしょうか?

いや、彼もかなり優れた人物だったんじゃよ。じゃがそれ以上に当時の鮮卑族が強かった、と言うことじゃな。それでは早速紹介と行こうかのう。

人物紹介

臧洪の父臧旻

さて、まずは彼の父臧洪の父、臧旻について簡単な説明をしておこうかのう。

後漢書』によると臧旻は事務能力があり、優れた行政的手腕を持っていて、後漢の立派な官吏の一人だったんじゃ。

彼は州刺史、郡太守として立派な実績を残すんじゃよ。この頃羌族が侵攻してきたため、臧旻は匈奴中郎将に任じられるんじゃよ。この時は賊討伐に手柄があったんじゃ。

都に帰還した後、太尉の袁逢と会見するんじゃが、袁逢はこの時西域諸国の土地・風俗・人物・種族の数について質問したんじゃ。

臧旻は西域の国家形態、人口の多少、気候風土、山川、草木、鳥獣、物産等中国とは様子の違うものについて全て説明し、手で地形を描く等、こと細かく答えたんじゃよ。

この内容を聞いて袁逢は、その才能を高く評価したんじゃ。

若き日の臧洪

さて、若き日の臧洪じゃ。まず彼は体格・容貌共に堂々としており、人並外れて立派だった、と言うんじゃよ。父の名声もあり彼は若くして孝廉に推挙され、郎となったんじゃ。

当時三署(五官中郎・左中郎・右中郎)の郎から選んで県長を任命するのが通例であったんじゃよ。この時臧洪は即丘県の長に任命されるんじゃが、同時に趙昱、劉繇、王朗と言った面々も同じように県長に選ばれておるんじゃ。

後に王朗が魏国の三公にまで上ったことを考えると、彼等も早くして亡くならなければ、それぐらいの地位まで上っておったかもしれんのう、惜しいことじゃ。

じゃが、霊帝の末年に彼は官位を捨てて帰郷するんじゃ。すると広陵太守の張超が臧洪を招聘するんじゃよ。

張超からの高い評価

董卓が皇帝を殺害し、社稷を危機に陥れんと図った時、臧洪は張超に進言するんじゃ。「殿は代々(天子)の御恩をお受けし、ご兄弟そろって大郡を治めておられます。ただいま、王室は危機に瀕しており、賊臣の首はまだ獄門に欠けられておりません。今こそ天下の烈々たる正義の士はご恩に報い命を捧げる時でございます。

今、郡の境内はまだ安泰であり、官民ともに豊かに富んでおります故、もし太鼓を打ち鳴らして招集をかければ、二万の軍勢を手に入れることができましょう。

この軍勢をもって、国賊を誅殺し、天下のために口火を切ることこそ、偉大なる正義と申せます。」

張超はこの進言をもっともだ、と思い、臧洪と共に西へ向かって陳留に到達し、兄の張邈と会見して、この臧洪の意見について相談を持ち掛けるんじゃ。

そして張邈もその気になり、三者そろって酸棗に駐屯するんじゃな。

酸棗での盟友達

さて、酸棗でのエピソードじゃが、張超が臧洪のことを非常に高く評価しておることから、張邈は臧洪を引見し、ともに語り合うんじゃ。結果彼も臧洪のことを非常に高く評価するんじゃよ。

ちなみにこの時酸棗には兗州刺史の劉岱、豫州刺史の孔伷もおったんじゃが、皆臧洪と親しい間柄だったんじゃ。

酸棗で、董卓討滅の誓約を行おうとした時、皆譲り合って引き受けようとせず、逆に張超配下でしかない臧洪を推薦したんじゃよ。何となく体の良い感じに使われておるような気がせんでもないが、臧洪はそれを受けるんじゃな。

臧洪は壇の上に上り、槃を手に取り血をすすって、誓いを立てて言うんじゃ。

臧洪による誓約

「漢の王室は不幸に見舞われ、天下統治の大権を失い、賊臣董卓が間隙につけこんでほしいままに悪行を行い、天子に危害を加えて、人民を虐待している今、国家が破滅し、天下が転覆することが非常に懸念されておる。

兗州刺史の劉岱、豫州刺史の孔伷、陳留太守の張邈、東郡太守の橋瑁、広陵太守の張超らは、正義の兵を糾合し、うち揃って困難に立ち向かわんとしている。

およそ我らは盟約を結び、心を一つにし力を合わせ臣下としての忠節を捧げ、首を失い頭を落とすとも、必ず二心を持つことはないであろう。

この盟約に背くものがあれば、その生命を奪い、子孫をも絶滅させるであろう。天の神よ地の神よ、皇室の御先祖の御霊よ、どうかご照覧賜らんことを。」

この臧洪の言葉の調子は激情的に高まり、涙がとめどなく流れ落ちたそうじゃ。

この言葉を聞いておったものは一兵卒・雑役夫と言えども皆激しく感情を高ぶらせ、誰もが忠節を捧げん、と考えるようになったんじゃ。

こうやって考えると、臧洪にはアジテーターとしての資質を備えた人物であった、と言うことであろうかの。これはリーダーにとって非常に重要な資質でもあるが、諸刃の剣とも呼べる部分もあるんじゃな。

臧洪にとって吉と出るか凶と出るか、と言ったところでいったん今日はここまでとしようかの。

思っておったよりボリュームがあるのう。

 

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