さて、今回李傕の紹介その3じゃな。仲間同士の内輪の争いの続きじゃな。
さて、今回は李傕の紹介、3回目じゃな。
遂に郭汜との争いに突入したのですね。ここからは本当に泥沼なんでしょうね。
そうじゃな、戦の勝った負けた、とかでなくとにかく内輪もめで内容もひどいからのう。
どうも、張郃だ。まあ、どんな状況であったかは大体想像がつくがな。恐らく献帝の勅使とかもあまりきちんと聞こうとしていないのだろう。
そうじゃな、大体使者を脅したり、斬ろうとしたり、物騒な話ばかりじゃ。
なかなかテキスト書き起こすのがつらそうですね?
まあこの辺りは淡々と書いていくしかあるまい。
うむ、さて、それでは李傕の紹介、三回目と行こうかのう。
人物紹介
続・郭汜との争い
さて、李傕と郭汜の争いの続きじゃな。
『献帝起居注』によると、李傕は生来鬼神や妖術の類を好み、つねに道士や巫女が歌いかつ鼓を鳴らして神下ろしをし、六神を祀り、お札やまじないの道具で使わないものは一つもなかった、とあるんじゃ。
また朝廷の役所の門外に、董卓の神坐(祭祀場)をしつらえ、たびたび羊や牛を供えて祀り、それが終わると帝のご機嫌を伺い、拝謁を求めた、と言うんじゃ。
じゃが、その時のいでたちは極めて異常で、三振りの刀を帯び、手には更に鞭と一緒に抜き身の一振りを持っておった、と言うんじゃ。
帝への拝謁でそもそも佩刀している、と言うのがあり得ない話だからな。そんな異常事態がまかり通っているのは本当に末期的状態と言えるだろうな。
この時側近の臣下たちも抜き身をもって献帝の周りを固めておったんじゃよ。李傕はこれがだいぶ不満であったようじゃが、李傕の同郷人に諭されてやっと納得した、と言うんじゃ。
さて、李傕と郭汜が争っているのを見て、献帝は涼州の名門皇甫酈が使者として有能なので、彼を派遣して和睦させようとしたんじゃ。
郭汜はこれを受け入れたんじゃが、李傕が郭汜と同格扱いなのがそもそもおかしい、とこれを拒絶するんじゃ。
皇甫酈はなおも言葉を尽くして説得するんじゃが、だんだんこちらも言葉が厳しくなってくる。ついに李傕は皇甫酈を怒鳴りつけて退出させてしまうんじゃ。
事の顛末の報告を受けた献帝は、皇甫酈の報告の内容がかなり厳しいことを言っているのを聞くと、李傕の耳に入ることを恐れて皇甫酈を逃亡させるよう、命じるんじゃ。
李傕も状況を知り、虎賁(近衛兵)の王昌に皇甫酈を呼びに行かせるが、王昌は皇甫酈の忠義と正しい人間であることを理解していたため、わざと見逃し、李傕には追い付けなかった、と報告するんじゃ。
李傕達と相容れない献帝の側に仕える人達の苦労が伺えるのう。いや、誰よりも一番苦労しているのは献帝やもしれんのう。
さて、そんな混沌とした状況じゃが、献帝は李傕を大司馬に任じ、三公の上に位させたんじゃ。李傕は鬼神の力を得た、と喜び巫女たちにねんごろに褒美をやった、とあるんじゃよ。
献帝、長安からの脱出
さて、そんな彼らに転機が訪れる。
きっかけは李傕配下だった楊奉と軍官宋果が李傕暗殺計画を立てたことが始まりだったんじゃ。じゃが計画が漏れると今度は彼らは軍勢を率いて謀反したんじゃよ。
これにより軍隊の一部が反逆し、離脱してしまったことで李傕は勢力を衰えさせていくようになるんじゃよ。
この頃、張済が陝から出てきて李傕と郭汜を和解させ、そして献帝もやっと長安からの脱出に成功したんじゃ。この時の脱出には賈詡の尽力もあったようじゃな。
じゃが、李傕も郭汜も献帝を失うことの愚行に、さすがにすぐ気が付いたようじゃ。
まず郭汜が献帝を連れ戻そうと追ってきた。楊奉はこれを攻撃し、何とか撃退に成功するんじゃ。
すると李傕と郭汜は再度和解し、今度は協力して追いかけてくる、これで会戦になったのは楊奉のところでも書いた通りで、この時は李傕達の勝利だったんじゃ。
李傕等はこの時、公卿百官を殺害し、宮女を略奪して弘農に乱入した、とあるんじゃ。
一度こうなると手が付けられないのが彼らの特徴だな。それにしてもやることが董卓の時と変わらない。
その通りじゃが、以前も書いたように韓融を弘農に派遣し、和睦させたところ、彼らはあっさりと略奪した宮女や公卿百官等を返還してくるんじゃ。
何となくじゃが、権力のために献帝を求めようと結構手酷いことをやるんじゃが、献帝自身に対する忠義は普通に持っておったようじゃな。
しかし、献帝と言う重要な駒を失った李傕達は凋落の一途をたどり、遂に中原の鹿を追う(帝王の座を争う)こともなく、あえない最期を迎えることとなるんじゃ。
さて、少し短いが今回はここで終わりじゃな。次は李傕の最後とちょっと変わったエピソード、能力評価と行くぞい。
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