さて、今回は董卓配下の李郭と共に大物の一人である郭汜の紹介じゃな。字は不明。生年は不明じゃが、没年は197年じゃな。結果として彼らの存在が後漢の混迷に拍車をかけた、とは言えるじゃろうな。
さて、今回紹介する人物は郭汜じゃな。李傕と董卓亡き後の長安で勢力争いをした人物じゃ。
どうも、張郃だ。郭汜も強者の一人だな。董卓配下は荒っぽいのが多いが軍も強い。
李傕と共に油断のならない相手、と言うことですか。演義だとそんなに強くないんですけどねえ。
まあ史実で言うなら華雄よりはよほどの強者じゃな。
そうじゃな。さて、できれば各紙は一回で終わらせたいのう、早速行くぞい。
分かりました、よろしくお願いします。
人物紹介
危機的状況からの逆転劇
さて、それでは郭汜についての出番は基本李傕とほぼ同じじゃ。
董卓が殺害され、王允に逆襲するまでの流れは李傕の紹介その1を参考にしていただければ良いぞい。
この時は賈詡の知略が冴え渡った時の話じゃな。賈詡の紹介はまた時間がかかりそうじゃなあ。
『英雄記』によると、郭汜が城の北にいた際、呂布は城門を開き、軍勢を率いて郭汜に接近し以下のように言うんじゃ。
「しばらく軍勢を遠ざけよ。一対一で勝負を付けよう。」どちらも腕に自信のある将同志の戦いじゃ。
郭汜と呂布はそこで単独で対決し、呂布が郭汜めがけて矛を突き刺したんじゃ。これで恐らく郭汜は負傷し、郭汜の背後に退いていた騎兵が進み寄って郭汜を助け、郭汜と呂布は共に引き上げたんじゃ。
名手同士の戦いだな。本来指揮官がやるべきことではないが、異民族との関わりの深い彼等だ、自らの武もいやでも鍛えざるを得なかった、と言うことであろうな。
李傕とのいさかい
樊稠が亡くなったことで長安は李傕と郭汜が大きな権勢を握ることとなるんじゃ。当初は協調関係にあった二人じゃが、やはりここもうまくはいかんのじゃな。
『典略』によると、李傕はしばしば郭汜を酒宴に招待し、ときには郭汜を引き留めて泊まらせたこともあったそうじゃ。
そこまで仲が良かった二人じゃが、意外なところから二人の関係は綻びるんじゃ。郭汜をの妻は朝帰りをする郭汜を見て、李傕が郭汜に婢妾をあてがって自分への愛を奪おうとしているのでは、と疑うんじゃ。
そのために二人の間を離反させたい、と考えるんじゃ。
丁度李傕から贈り物が届けられたので、郭汜の妻はみそをもって薬を作り、郭汜が食べようとすると、「外からきた食べ物には何か仕掛けがあるかもしれません。」と言って、薬をつまみ出して見せたんじゃ。
「両雄並び立たずとか。私は元々あなたが李公を信頼していらっしゃるのを疑問に思っておりました。」
こう言うのはどちらか片方だけでも疑心を持ってしまうともうだめだからな。妻によって郭汜は完全に疑念を抱いてしまった。
別の日に李傕がまたも郭汜を招待し、存分に酒をふるまったんじゃが、郭汜は李傕が毒を盛ったのではないかと疑い、解毒剤を飲んだんじゃよ。
この結果、とうとう両者は不和になり、軍勢を整えて攻撃し合うようになるんじゃよ。
李傕は天子を人質として、陣営に捕らえ、宮殿や城門を焼きはらい、役所を攻撃してみくるまや衣服、身の回りの品すべてを収奪し、自分の屋敷においたんじゃ。
後に李傕は公卿を郭汜の下へやって講和を求めたが、郭汜は全員を拘留してしまったんじゃ。
華嶠の『漢書』によると、郭汜は拘留した公卿をもてなし、李傕を攻撃するつもりで意見を求めたんじゃよ。すると楊彪が「臣下たちが互いに闘い合い、一人は天子を脅迫し、一人は公卿を人質にする。こんなことをやって良いのですか？」と言うと、郭汜は立腹し、手ずから彼を斬ろうとしたんじゃ。
中郎将の楊密や左右のものの多くが諫めたので、郭汜はやっと彼を放したそうじゃ。
二人は互いに攻撃し合って数ヶ月に及び、死者は万の単位にのぼったと言うんじゃよ。
楊彪殿もなかなか剛毅と言うか下手したら楊脩も命を落としたかもしれない、と考えると結構紙一重なんじゃな。
楊脩は魏においても重要な人物の一人だったからな。それにしても楊彪殿も肝の坐った方だな。
郭汜の武勇、そして死
さて、郭汜の武勇は上で呂布と一騎打ちをしたエピソードじゃが、これは敗北しておることから、これだけでは郭汜の武勇を表すことができんじゃろう。
そこでもう一つのエピソードじゃな。
これは時代が少し下って、董承が曹操を誅殺しようと謀を巡らしておった時のことじゃ。董承達は劉備と計画を練ったが、まだ行動を起こさない内に劉備は徐州へ出陣することになったんじゃ。
董承は共に謀議に加担していた王子服に向かって言ったんじゃ。
「郭多（郭汜の別名）はかつて数百人の兵を以て、李傕の数万人を壊滅させた。しかしあなたと私ではそうはいかない。ー後略ー」
この辺りは張遼や曹仁にも匹敵する武威の持ち主と言えるじゃろうな。
李傕がどちらかと言うと親族の力や巫術等を利用して、どちらかと言うと知略を張り巡らすタイプとすると、郭汜は愚直に己の武で配下を率いて敵を正面から叩き潰すタイプだな。
そんな武勇絶倫の郭汜であるが、その最後はあっさりとしたもんじゃ。彼は配下の五習の裏切りにより、襲撃され郿で亡くなった、とあるんじゃ。
さて、人物紹介はここまでじゃな、続けて能力評価と行くぞい。今回は全作品に出ておるぞい。
能力評価
郭汜は勇猛な董卓軍の中でも勇猛さは目立っており、呂布と一騎打ちをしたり、数百人の兵で李傕の軍を壊滅させるなど、その軍事力は同時代でもトップクラスと言えるじゃろう。
その一方で、知略は恐らく李傕の方がマシで、また敗北もそれなりにあることから、軍事以外は全体的に抑え目じゃ。政治も李傕と変わらんぐらいじゃろうな。
↓ バナーをクリックしてくれるとうれしいぞい
雑談ぢゃ
さて、郭汜の能力評価じゃな。
軍事と采配、多少傾向に違いはあるが、お主と天舞の評価はなかなか高いのだな。
他の二作品も軍事系の能力は高めですね。
そうじゃな、まあワシの場合は李傕軍を壊滅させた武勇を買って、軍事を特に高めとしたがな。
俺のように平均的に高いのも良いが、特化型の方が能力の底上げはしやすいからな、そう言う意味で、郭汜は結構理想的な能力だな。
そうじゃな、統率の高い副将を付ければ前線で、知謀を補強できれば遊撃隊として非常に使えることになるじゃろう。さて、今回はここまでじゃな。次もよろしく頼むぞい。
よし、それでは俺も帰るか、次もよろしく頼む。
張郃さんもお疲れさまでした。次もよろしくお願いします。
