さて、今回は鄭泰の紹介2回目じゃな。徴兵しようとする董卓に反論し、董卓が不機嫌になると言う、一歩間違えれば命を落としかねない危機的状況に陥った訳じゃ。それでは鄭泰について見ていくとしようかのう。
さて、今回は鄭泰の紹介2回目じゃな。
どうも、張郃だ。上では危機的状況、と書いておるが、きれいにかわすのであろうな。
後漢王朝の朝廷にいる人たちって、思ったよりもずっと凄かったんですね。それにしても師匠、体調はもう大丈夫なんですか?
うむ、今日一日寝たことでずいぶん楽になったぞい。まああまり無理はできんのう。さて、後漢王朝についてじゃが、皇甫嵩殿は言うに及ばず、他にも王允や士孫瑞、とここに来てようやっと力を振るえる人物が揃ったという感じかのう。
董卓が来てからこういった流れになった、と言うのも皮肉な話ですね。
そうじゃな、さて、それでは前回の続きを見ていくとしようかのう。
人物紹介
董卓への返答
さて、兵力は役に立たぬのか、と脅す董卓に対し、鄭泰は兵力が役に立たないのではなく、兵力を増強し、送り出す必要がないからです、と答え、その理由を10個説明するんじゃ。
第一の理由
中原は光武帝以来、大きな騒動もなく、人民は長い間戦いを忘れています。孔子が『訓練していない民を以て戦う。それは彼らを捨てることを意味する。』と申しているように、多数であっても害をなすことはできません。
第二の理由
明公は国家の将軍となり、軍事に習熟し、何度も戦場を踏み、その名声は東大に挙げておられます。人民に威光を示せば、皆恐れて服従の心を示すでしょう。
第三の理由
袁紹、張邈、孔伷等はいずれも議論させたりお坊ちゃんで出自が良かったり、と言ったことはありますが、軍隊の指揮官としての才能はなく、雨露に耐える勤労には向きません。鉾に向かい刃をくぐって勝負を決するとなると、皆明公の相手ではありません。
第四の理由
山東の人間は馬にまたがり弦を引き絞る腕力、孟賁に等しい勇気、慶忌と同じ敏捷さ、聊城の守備に匹敵する信義、張良・陳平に比せられる策謀を持ち、一部隊を指揮できる人物があるとは思えません。
第五の理由
たとえそのような者がいたとしても王爵を与えず、それぞれ衆をたのみ力をたより、一人一人勢力を張りあって、状態を観望しておりまして、心胆を一つにし軍勢を引き連れて進撃しようとはしません。
第六の理由
関西の諸郡は度々蛮族と戦い、婦女ですら戟を肩に矛を脇に、弓を張り矢を背負っています。ましてその夫どもはどうでしょう。彼らを以て山東の住民にぶつかるのですから、勝利は決定的です。
第七の理由
天下の勇者は幷州、涼州、匈奴や西羌など8種にすぎず、それを明公が権謀によって爪牙として用いていられるのです。下らぬわっぱ共は問題にもなりません。
第八の理由
明公の指揮官は全て父方、母方、妻方等親戚の腹心で、長い間共に苦労をされた方達です。遠方の任務を任せられる忠誠を持っています。彼らが力を尽くして連中に当たれば対等の相手ではありません。
第九の理由
そもそも戦争には三つの滅亡の原因があります。乱を以て治を攻める者は滅び、邪を以て正を攻める者は滅び、逆を以て正を攻める者は滅びます。今、明公は天子のお言葉を承って罪を討つとなると誰が敢えて刃向かいましょう。
第十の理由
鄭玄や邴原と言う優れた人物が山東にはおりますが、将軍たちが相談するなら戦国七雄ら(燕・趙、斉・呉・楚等)は隆盛ではなかった訳ではないのに、思い切って滎陽を越えて進出しなかった理由が分かるでしょう。まして現在道徳に則た政治は輝き渡り、手足となる臣下は国家の優れた人物なのです。
騒乱を起こし、不義の行為を求める連中に対し、彼らの狂暴なたくらみを賛美したり成立させたりはしないでしょう。
まあ基本は山東の兵は弱く、こちらは精兵揃いだから、無駄に兵力増強しなくても勝てる、と言う論調だな。
そうじゃな、董卓はこの受け答えに満足し、鄭泰を将軍として関東の諸軍を討伐させようとしたんじゃ。
しかしある人物が鄭泰のことを讒言し、「鄭泰は人並み以上の知謀を持ち、山東と共謀しています。」
と吹き込まれたことで、董卓は兵馬を取り上げ、議郎に任命するんじゃ。後に王允と董卓暗殺計画に加担した鄭泰じゃが、その後は脱出して武関を通って、東に帰還したんじゃ。
後に袁術によって揚州刺史に取り立てられるんじゃが、赴く道中で亡くなったとあるんじゃ。享年は41歳じゃったと言う話じゃな。
さて、これにて鄭泰の紹介は終わりじゃな。続けて能力評価に行くぞい。今回は天舞さん以外に出ておるぞい。
能力評価
鄭泰は董卓のやり取りや暗殺計画に加担していたことから、知謀を特に高く評価しておるんじゃ。
また一時的に将軍として軍を率いて山東の討伐に赴こうとしたことや、揚州刺史に任命されたことから政治や統率も高めじゃな。
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雑談ぢゃ
さて、鄭泰の能力評価じゃな。
ふむ、作品ごとに程度の違いはあれど、知謀が一番高いのは共通なのだな。
師匠は特に知謀が高いですね。
まあ上記のようなやり取りを見せられてうまく董卓の怒りを交わせるのを見ておるとなあ。しかも多少のおべんちゃらを含みながらも山東軍の弱さをきちんと読み取り指摘しておる。
確かに反董卓連合軍の一枚岩でないところ、互いに協力できず及び腰であるところ等きちんと指摘しておるからな。
そうじゃな。しかもこれだけ言いながら董卓暗殺計画にも加担しておる、と言うのは並ではないからのう。と言ったところで今回はここまでじゃな。良ければ次もよろしく頼むぞい。
よし、それでは俺も帰るか、次もよろしく頼む。
張郃さん、お疲れさまでした。次もよろしくお願いします。