三国志に釣られクマー

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三国志好きの三国志好きによる三国志好きのための何か

華歆(かきん) 字:子魚(157~231)その4

さて、今回は華歆の紹介、4回目じゃな。こちらもそろそろ終わりが見えてきたかのう。それでは早速見ていくとしよう。

 

さて、今回は華歆の4回目じゃな。さすがにもうそんなに多く語ることはあるまいよ。

どうも、張郃だ。華歆殿は名声の割に目立つ実績と言うのはあまり見えてこないから、評価は少し難しいと思うぞ。 

ただ、その清貧な生きざまと的確な諌言とかは参考になりますね。

そうじゃな、それでは華歆の紹介、続きを見ていくとしようかのう

人物紹介

明帝(曹叡)時代

さて、自分の息子程の文帝が先に亡くなり、曹叡が後を継ぐと、昇進して博平公に封じられ、食邑は1300戸となり、太尉に転任したんじゃよ。華歆は病気を理由に辞職し、管寧に地位を譲りたいと願い出たが、帝は許可しなかったんじゃよ。

ここで、名前の出てきた管寧と言う人物だが、『魏略』によると、北海の出身者で邴原、華歆と仲が良く共に遊学し、当時の人は三人を一龍と呼んでいたとのことだ。

華歆が龍の頭、邴原が龍の腹、管寧を龍の尾と考えていた、とのことで裴松之のボウヤは異を唱えておったが、単純に一番高位に登った華歆が頭、士官を断り続けた管寧が尾、と言うだけの話で、目くじら立てて異を唱えることの程でもないだろうな。

龍は龍で変わりなく、何を以て頭や腹、尾としたかだけの話で能力とかから決めた訳ではない、と言うことじゃな。

華歆ももう70を超える年じゃから、出仕するのは結構きつかったとは思うんじゃが、帝が辞職を認めなかったので、再び出仕することとなったんじゃよ。 

まあこの時代、余程の病気でない限りは定年なんてものはないじゃろうからなあ。張郃殿殿も70ぐらいでまだ戦場に立っておった訳じゃし。

明帝への提言

さて、時代は231年、曹真が蜀討伐の任に当たり、曹叡自身は呉への抑えとして許昌へ向かった時、華歆は上奏して言うんじゃ。

「戦乱から二周りを超えております。大魏は天命を受け継ぎ、陛下は聖徳を以て、周の成王・康王の隆盛時に該当されています。

~中略~

今、二賊(呉・蜀)が要害を頼みとして生きながらえている状態は存続しますものの、もしもご教化が日に日に盛んになりますれば、遠国の民も徳を慕い、きっと幼児を背にしてやってくるでありましょう。そもそも兵はやむをえずに用いるものです。

~中略~

陛下にはまず御心を政道に留められ、征伐を後となさいますよう。

~中略~

国を治める者は民を以て基本とし、民は衣食を以て根本といたします。中国に飢え凍えの災難がなく、民衆に故郷を離れる気持ちを起こさせなければ、天下の幸甚でありまして、二賊に付けこむ隙はじっと待っていれば良いでしょう。

~中略~

どうか陛下にはご判断ご考察くださいますように。」

明帝はあくまでも彼らを討ち滅ぼすことが目的ではなく、軍威を示して敵の隙を伺うのが目的、としながら華歆の忠告に感謝し、これを忘れまい、と言っておるんじゃよ。

さて、この上奏が恐らく230年頃の話で、231年に華歆は亡くなるんじゃよ。75歳であったと言うんじゃな。

考えてみれば230年から235年の間も結構多くの人が亡くなっているような気がするな。

張郃殿もじゃし、曹真殿、敵で言うなら諸葛亮魏延らもこの辺りでなくなっておるのう。この辺りも時代の節目、と言うことになるのではなかろうか。

さて、華歆の人物紹介はここまでじゃな。続けて能力評価と行こうかの。もちろん彼は全作品に登場じゃな。

能力評価 

爺評価(Max.200)
   軍事   統率   知謀   政治 
 華歆(20歳)  10 60 110 115
 ↓ ↓ ↓  ↓↓ ↓↓↓
 華歆(45歳)  35 90 145 150

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華歆は目立つような実績はないが三公に上り、その時々で的確な提言をし、受け入れられていることから、政治と知謀を共に高く評価したんじゃよ。

その一方軍事面では全くと言って良いほど実績が見えてこんことから、軍事は抑え目、人望はあったことから統率は軍事よりは高めじゃな。

一龍の一人、邴原が既に紹介されており、彼と比較した時に極端に大きな差が出ないような感じじゃな。

 

 

三国志14(Max.100)
   統率   武力   知力   政治   魅力 
 華歆  25 33 82 83 14

 

天舞~三国志正史~(Max.16)
   武勇   采配   策謀   政治   外交   人徳 
 華歆  1 2 8 12 10 11

 

鄭問三國志(Max.30)
   武勇   統率   知謀   政治   健康 
 華歆  6 12 17 19 19

 

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雑談ぢゃ

さて、華歆の能力評価じゃな。

ふむ、演義の影響か三国志14は魅力が低すぎる。論外だな  

あのう、演義での伏皇后を引っ張り出して、皇后が献帝に助けを求めると献帝も自分もいつどうなるか分からんと答えたような話はウソなんでしょうか。

後漢書にもそのような感じのことが書いてあるのう。

じゃが普通に考えて、伏皇后を捕まえて引っ立てている時に、その罪人をわざわざ献帝の前を通らせるじゃろうか、と考えればでたらめな話を後漢書も載せているだけじゃよ。 

史家は必ず公平で事実以外載せない、など幻想以外の何物でもないからな。三国志本文の中でも同じ記事が載っている場所によって内容が矛盾していることもあるし、陳寿自身明らかに偏向して書いていることもある。だが史家も人の子である以上仕方のないことだ。 

ワシだって考えは偏ってる部分は間違いなくあるからのう。大事なのは史書を盲信して、史書に書いていることが絶対、とは思わんことじゃな。それをやると矛盾のある記事のところで結局破綻してしまう。ある程度信用すべきラインと与太話と受け取っておくラインを決めて、ブレないようにすることじゃな

さて、そんなとこで華歆の紹介はここまでじゃな。良ければ次もまたご覧くだされ

よし、それでは俺も帰るか、次もよろしく頼む。  

張郃さん、お疲れさまでした。次もよろしくお願いします。他の人物に興味ある方は、下の索引からご覧くださいね。