今回紹介するのは宋忠じゃな。別名で宋衷とも言うんじゃよ。字は仲子、生没年は不明じゃな。当初劉表に仕えておったんじゃが、後に魏に移ったようじゃな。
さて、今回は宋忠の紹介じゃな。
どうも、張郃だ。あまり有名ではないが、その実結構重要な人物だな。
演義でも出てきていましたっけ、名前は何か見たような気がするのですが・・・。
確か演義でも出てきておるのう。さて、それでは宋忠がどんな人物であったか見ていくとしようかのう。
人物紹介
宋忠と言う人物
さて、宋忠は情報が分散しているので少し整理をしながら見ていくとしようかのう。宋忠は南陽の人なんじゃが、学者として高名だったんじゃよ。
魏志『劉表伝』の裴松之注『英雄伝』によると、劉表が荊州内の内乱を鎮め、境界内が安定したことで、劉表は学校を開設し、広く儒者を探し求めたんじゃ。
そしてこの時選ばれたのが綦毋闓と宋忠で、彼らは『五経章句』を編集させるんじゃ。易・詩・礼等の五経に注釈を付けたと言うことじゃな。
さて、荊州にいた頃の話じゃが、許靖が劉璋の招聘を受けて益州に赴いたんじゃ。そのことを聞いた宋忠は当時の蜀郡太守であった王商に手紙を送って言うんじゃ。
「文休(許靖)は独立不覇の精神を持った優秀な人物で、当代にとって役に立つ才能を有しております。足下は彼を指南役になさるべきです。」
学者として名声を得ていた人物であるな。だがこの後とんだとばっちりを受けることとなるな。
さて、時代は劉表が亡くなって、劉琮の時代じゃな。丁度曹操が荊州に攻め込んできていたんじゃが、劉琮は諸将の意見に従い、劉琮に降伏を勧めるんじゃ。
蜀志『先主伝』の裴松之注『漢魏春秋』によると、劉琮は曹操に降伏を請いながら、劉備にそのことを知らせようとしなかったんじゃよ。
劉備は当初気が付いていなかったんじゃが、途中で気が付き、身近の者をやって劉琮に尋ねさせたんじゃよ。
劉琮はこの時、宋忠を劉備の下へやり、趣旨を説明させたが、この時曹操が宛にいると言ことを聞いて、劉備は仰天するんじゃ。
「君達のやることはこんなものか。早くから相談もせず、今禍いが目前に迫ってから初めてわしに知らせるとは、あまりにも酷いではないか。」
そして刀を引き寄せ、宋忠に突きつけながら言うんじゃ。
「今君の首を叩き切っても怒りを解くことはできぬ。それに大丈夫たる者が別離に際して君らのような連中を殺すことは恥だからな。」
劉備の怒る気持ちも分かるがな、どうもこの辺り劉備陣営は後手後手に回っているな。
宋忠の門下生・評価
劉備に見逃された宋忠は劉琮と共に曹操に降伏し、その後は魏国に居を移しておったようじゃな。
さて、そんな宋忠じゃが、学者として高名であったことは既に書いておるが、後に三国で活躍する人物で彼の門下生だった、と言う人物がチラホラいるんじゃよ。
ざっと挙げていくと以下の通りじゃな。
王粛・・・会稽太守であった王朗の息子、18歳(213年頃)の時に宋忠の下で『大玄経』を読み改めて解釈を行う。彼の学派は魏で一大アカデミーとなるんじゃよ。
尹黙・・・蜀を代表する学者、一時荊州で司馬徽・宋忠に古文の学を習うんじゃよ。後に劉備に太子劉禅の春秋の教師として任命されるんじゃよ。
李仁・・・蜀で太守を歴任した李譔の父親、尹黙と共に荊州に遊学し、司馬徽・宋忠について学ぶんじゃ。李譔は父の学問をそっくり受け継いだ、とあるんじゃ。
潘濬・・・劉表・劉備に従った後、219年から孫権に仕え、後に呉の丞相候補になった人物。20歳の頃宋忠に学問を受けたんじゃよ。
三国に分かれて門下生がいたのだな。その影響力の高さを感じるな。
さて、そんな宋忠じゃが、虞翻によると宋忠は鄭玄にいささか劣る、とのことじゃ。更に宋忠の『大玄経』に対する解釈には少なからず誤りがある、として別に解釈の基準を作り直し、『釈宋』と著し、分かりにくかった部分をすっきりさせた、とあるんじゃよ。
王粛も独自に『大玄経』の解釈を行っていることから、宋忠の解釈にはやはり不十分な部分があった、と言うことじゃろうか。
とは言え、宋忠がこの時代を代表する学者の一人であったのは確かじゃろうな。と言ったところで能力評価と行こうかの。彼は鄭問さん以外の作品に登場じゃな。
能力評価
宋忠は時代を代表とする学者の一人として、多くの人材を育成したことにより、政治を高く評価したんじゃ。じゃが虞翻の評価の通り、鄭玄よりは多少抑え目じゃな。
また劉備への使者としての役割は果たせたとは言い難い部分もあるので、知謀は少し抑え目じゃな。
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雑談ぢゃ
さて、宋忠の能力評価じゃな。
三国志14は知力が一番高いが、一方お主と天舞三国志は政治・外交が高いのだな。
そうじゃな、外交官としての役割を行った人物は成否に関わらず三国志14では知力をそれなりの値にするからのう。
それは天舞三国志も似たような感じだな。
そうじゃな、ワシの場合はやはり成功している方が評価を高くする傾向があるからのう。さて、それでは宋忠の紹介はここまでじゃ。良ければ次もよろしく頼むぞい。
よし、それでは俺も帰ろう。
張郃さん、お疲れさまでした。次もよろしくお願いします。他の人物に興味ある方は、下の索引からご覧くださいね。