さて、久しぶりの雑談回じゃな。今回は久しぶりに映画の話と行こうかのう。
雑談ぢゃ
さて、弟子よ、久しぶりの雑談じゃな。張郃殿は門外漢だからと、今日はお休みを取っておるぞい。
映画の話と言っていましたね、そう言えばワンピースとトップガンの2作品が興行収入100億円を突破したそうですね。その二つの話ですか?
いや、残念ながらワンピースはワシと縁がなくてのう、漫画もアニメもまともに見たことないんじゃ。じゃからそちらは話はできんのう。
と言うことはトップガン・・・ともう一つなんでしょうか。新海監督の新作とかですか?
そちらも興味はあるが、見てからの話じゃな。今回話すのはブレット・トレインがメインじな、ちょうど先週始まった映画じゃ。
ああー、ブラピが主演の作品ですね。ちょっと気にはなっているんですよ。
うむ、詳細は後に記すが、愛すべきおバカ映画、と言った感じじゃな。とは言え先にトップガン マーヴェリックの方から軽く見ていくとしようかのう。
トップガン マーヴェリック
トップガン マーヴェリックの凄さ
さて、トップガン マーヴェリック(以後トップガンで統一)じゃが、王道スポコン映画、と言った感じじゃな。
ド直球に主人公のマーヴェリックが凄い奴だ、と言うのを見せつける映画じゃ。もちろんそれだけじゃと10分で映画が終わってしまうから、中盤では当然主人公は苦悩し、ちょっとした挫折とかもありながら、最後はやっぱりすごかった、と言う部分をこれでもかと見せつけていく。
言ってしまえばそれだけなんじゃが、これがシンプルに面白いんじゃ。もうお前らこう言うのが良いんやろって、真っ向から投げてくる球が全球、こちらの急所にぶち当たってくる感じじゃな。
分かり易すぎるぐらい分かり易い映画なんじゃが、見ていて非常に楽しめる、良い映画なんじゃよ。
実は・・・
とは言うものの、ここでカミングアウトさせてもらうと、実はワシ最初のトップガンの時はそこまで興味が惹かれていたわけではないんじゃな。
丁度同時期ぐらいにプラトゥーンと言う(スプラトゥーンではないぞい)映画があり、これがまた戦争の悲惨さや狂気を描いた良い作品で、どちらかと言えばこちらの方がリアル戦争映画だ、なんてうそぶいたりもしてたんじゃ。
じゃがまあ年を経るごとに、単にリアルっぽいのだったら良いのか?と言う思考に行きつき、何て言ったら良いんかのう。こっちにはこっちの良さが、あちらにはあちらの良さがある、と言う目線で作品を見れるようになったんじゃよ。
プラトゥーンが戦争映画としてすぐれた作品だ、と言う意識は今も変わらんが、戦闘機モノの凄さを見せつけるエンターテイメント作品として、トップガンもまた評価される作品ではないか、と言う感じじゃな。
さて、そうやってイチイチ自分の中で落とし込まないと、先に進めんのがワシのめんどくさいところじゃが、そう言った視点で今回のトップガンは、前回の時代ではできなかったであろう描写を駆使して、戦闘機の凄さ、それを操縦するパイロットの大変さを見事に描いた作品と言えるじゃろうな。
実際、今回の作品を見た後、前作をネット配信で見てみたんじゃが、さすがに戦闘機の動き、と言う点では完敗じゃったと思う。
今回の戦闘機が躍動的で「動」だとすると、前作は止め絵的な「静」の描写が多かったように思うぞい。
トップガンを見て思い起こすこと
さて、ネタばれになるからあまり詳しくは言わんが、今回のトップガンを見て、んん?と思った部分があるんじゃ。それはちょっと『エリア88』を思い起こさせる描写があるんじゃな。
思えば『エリア88』があったからこそ、自分の中でトップガンを再評価する流れができたと思えるし、恐らくはゲームやアニメでも『エリア88』の影響を受けた人は一定数いたのではなかろうか。
トップガンの製作スタッフが『エリア88』を知っていたかどうかはともかく、ちょっとした類似性があったことで、あの作品を思い起こし、少しノスタルジーな感情を抱くことができたのは、ワシにとって幸せと言うべき話だったんじゃよ。
ブレット・トレイン
さて、もう一つのブレット・トレインじゃが、こちらはハリウッド制作映画なんじゃが、原作は井坂幸太郎氏の『マリアビートル』と言う作品になるんじゃ。
日本人の小説が原作のハリウッド映画って珍しいですね。ああ、だから舞台は新幹線になるんですね?
そう言うことじゃな。内容に関してはあまり詳しくは書けんが、描写は新幹線のはずなんじゃが、自分の知っている新幹線の車内とは明らかに違う。
何となく古き良き海外の人が誤解した日本人像を描いたらこうなった、と言う描写をわざとやっているような感じじゃな。
ハラキリ、フジヤマ、ゲイシャと言った感じですか?でもさすがに芸者とかは出てこないですよね。
そこはまあ京都の街並みが出てくるぐらいかのう。じゃがフジヤマはドドンと出てくるぞい。内容は不運な主人公がいろんなトラブルに巻き込まれるドタバタ劇じゃな。
うーん、それだけじゃとあまりピンとこないですね。
そうじゃな、この作品はアクションシーンが非常に多いんじゃが、それと同時に会話も非常に多い。しかもその会話が微妙にかみ合っていないものが多いんじゃ。
この話の通じない相手、とのずれた会話が非常に面白いんじゃよ。しかも一般人の乗る新幹線の車内じゃから、暗殺者と相対していても他の乗客の前では仲の良いフリをしていないといけない。そうしながら後ろで殴り合ってる、と言うような感じじゃな。
ああ、本当にドタバタ劇なんですね。
更に真田広之が良い役柄で出ておる。彼のファンならその雄姿を目に焼き付ける為だけに金を払っても良いぐらいの格好良さじゃ。
なんかそう聞くとちょっと興味が惹かれますね。
しかもこの作品の、と言うか恐らく原作の井坂氏のマリアビートルが秀逸なんじゃろうが、バラバラに出てきた登場人物たちが最後、見事に一本の糸に集約されていく、と言うか、ちゃんと伏線があり、それをきちんと回収して言ってるんじゃよ。
まあ、日本のイメージがだいぶ違うのも確かじゃから、それに拒否反応を示す人もいるじゃろうし、諸手を挙げておススメ、と言う訳にはいかんが、興味を持たれた方がもしいれば、一度見てみることをお勧めするぞい。
と言ったところでそろそろ終わりじゃな。次からは人物紹介に戻っていくぞい。
師匠の与太話にお付き合いくださりありがとうございました。良ければ次も見てください、それではまたです。