さて、今回紹介するのは徐栄じゃな。字や生年は不明じゃが、没年は192年じゃな。一部の人は知っておるが、三国志上でもたぶん誰もやっていないことを成し遂げた人物なんじゃよ。
さて、今回紹介するのは徐栄なんじゃよ。
どうも、張郃だ。徐栄か、彼は董卓軍の強さを体現したような武将だな。
そんなに凄いことをやったのでしょうか。
そうじゃな。張郃殿の前で申し訳ないが、彼は董卓軍でも最強クラスの武将と言っていいじゃろう。
李傕や郭汜、後呂布とかもいるのに、それでも最強クラスと言えるのですか。
うむ、それでは彼が何を成し遂げたか、早速見ていくとしようか。
人物紹介
公孫度との関係
さて、徐栄じゃが出身は遼東郡の人物なんじゃ。
そして、このブログで一番最初に紹介した人物、公孫度も遼東郡襄平県と同郡の人物なんじゃな。そして徐栄が董卓の中郎将になった時に、徐栄は公孫度を推薦して遼東太守に任命させたんじゃよ。
つまり公孫度は董卓側に引き立てられた人物であった、と言うことだな。
そうじゃな、徐栄が董卓に心服していたのかどうかは後述するとして、自身のネットワークを生かし、権限を拡大させていったのは確かなようじゃな。
さて、そんな徐栄じゃが、単に公孫度を推薦するだけで終わらず、ここからが本当の見せ場じゃな。
曹操を撃破!!
さて、年は少し進み反董卓連合軍が結成された時期じゃ。
「正義の軍を起こして暴乱を懲らしめるのだ。大軍勢が既に勢ぞろいしているのに、諸君は何をためらっているのか。
先に山東挙兵の方に接した董卓が王室の権威を頼りとし、二周の要害を根拠とし、東方に気を配りつつ天下を支配したならば、たとえ道義に外れたやり方でことを行ったとしても、なおなかなかに厄介だった。
今宮室を焼き払い、無理やりに天子をお移しし、四海の内は揺れ動いており、どう落ち着くか分からぬ。
これこそ天がヤツを滅亡させる機会ですぞ。一度の戦いで天下は定まろう。逃してはいかんのだ。」
そして兵を引き連れ、董卓軍を追撃しようとしたんじゃ。
じゃがそこに現れたのが徐栄じゃな。滎陽の汴水で曹操は徐栄率いる軍と遭遇し、交戦したが、負け戦となるんじゃ。
士卒に多数の死傷者を出し、曹操自身流れ矢に当たり、乗っていた馬まで傷を受ける、と言うありさまじゃ。
乗馬まで傷を受けると戦場からの離脱が途端に難しくなる。この時はかなり危機的状況であったな。
張郃殿の言う通りで、この時は曹洪が自身の馬を差し出したんじゃ。曹操は辞退するが、ここで曹洪は言うんじゃな。
「天下に私がいなくても差し支えはありませんが、あなたがいないわけにはまいりません。」
とこうして曹洪は徒歩で曹操に従い、汴水では水かさが深かったので曹洪は岸辺を巡り歩き、何とか船を手に入れてと戦場からの脱出を果たすんじゃよ。
孫堅も撃破!!?
さて、続いての戦果は対孫堅戦じゃな。
胡軫が大督護となり、呂布らを率いて孫堅を攻めた時があったじゃろう。
あの時は呂布の策略もあって、孫堅軍にやられたわけじゃが、徐栄軍はさすがに一味違う。梁の東部に軍営を置いていた孫堅は徐栄の攻撃を食らい、敗北するんじゃ。
この時孫堅は数十騎と囲みを突破して脱出するんじゃが、孫堅はいつも赤いフェルトの幘(頭巾の一種)を被っており、敵にあれこそ孫堅、とバレバレの状態だったんじゃ。
もうなりふり構っていられんかった孫堅は幘を脱ぎ、側近の武将の祖茂に被らせるんじゃ。
祖茂も必死に逃げ、追い詰められると馬を降りて墳墓の間に立つ焼けた柱にかぶせ、身を伏せて隠れ、敵をやり過ごすことに成功するんじゃ。その頃孫堅も何とか危地を脱出するんじゃよ。
孫堅もなかなかひどいことをやるw、頭巾をかぶらされた祖茂殿は大変だったろう。良く生き延びられたものだ。
ちなみに孫堅と祖茂は何とか脱出できたが、この時潁川太守であった李旻と言う人物と張安と言う人物が徐栄軍に捕まってしまったんじゃ。
捕まった二人は董卓軍の駐屯地で煮殺されてしまうんじゃよ。一歩間違えれば孫堅等もこのような目にあっておったかも・・・と考えるとやはり生き延びてこそじゃなあ、と感じるのう。
ともあれ、曹操と孫堅と言う超大物二人を撃破した武将なぞ徐栄以外にはおらんじゃろう。恐るべき将軍じゃよ。
徐栄の最後
さて、そんな徐栄じゃが、心から董卓に心服していたかと言うと、どうもそうではないらしく、董卓が暗殺されるとそのまま王允に仕えるんじゃな。
恐らく何らかの事情(漢帝国内)の人事により、成り行き上董卓に仕えることになったんじゃろうが、遼東の人間である彼は董卓を筆頭とする西涼方面の人間たちとは、あまりウマが合わんかったのかもしれんのう。
そんな徐栄じゃが長安に攻めてくる李傕達を食い止めるべき出撃するんじゃ。単純な実力なら李傕等に決して負けないであろう徐栄じゃが、意外な敗北を喫し、本人も戦死してしまうんじゃよ。
裏切り、だな。
左様、一緒に出撃しておったあの「胡軫」等が裏切ったため、一気に形勢が傾き、徐栄はやられてしまうんじゃ。彼もまた非常に惜しい人材であった、と言えるじゃろう。
さて、これにて徐栄の紹介は終わりじゃな。続けて能力評価に行くぞい。今回は全作品に出ておるぞい。
能力評価
さて、徐栄じゃが曹操と孫堅と言う超大物二人を撃退したという実績から軍事と統率共に最高クラスの評価としたぞい。また公孫度を遼東太守として推薦し、それが後に公孫氏の繁栄につながったと考えると、彼を推薦した徐栄の慧眼も評価すべきじゃろう、と言うことで政治も高めじゃ。
じゃが胡軫らの裏切りにあい、最後は敗北を喫してしまったことから、搦め手からの攻撃にはもろさを見せるよう、知謀を少し抑え目としたんじゃよ。
↓ バナーをクリックしてくれるとうれしいぞい
雑談ぢゃ
さて、徐栄の能力評価じゃな。
ですが師匠ほど突き抜けていないですよね。軍事と統率の合計値なら、徐栄は今まで出てきた武将の中でもトップクラスじゃありませんか?
于禁とほぼ同ポイントのはずじゃから、現状ではトップタイじゃろうな。鄭問さんの評価は演義準拠であろうな。演義では曹操と戦っている最中に夏侯惇に斬られてしまうからのう。
曹操と孫堅を倒した人物なのだから、もう少し盛っても良いのではなかろうか。ちょっともったいない気がするな。
そうじゃな。さて、これにて徐栄の紹介は終わりじゃ。董卓軍はまだ有力武将が残っており、まだ深淵の底を見せておらん、恐ろしいとこじゃな。面白かったと思えば、次もよろしく頼むぞい。
よし、それでは俺も帰るか、次もよろしく頼む。
張郃さん、お疲れさまでした。次もよろしくお願いします。