三国志に釣られクマー

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三国志好きの三国志好きによる三国志好きのための何か

雑談回その21

さて、前回の雑談の最後で次からは人物紹介、と書いておったが、あれは間違いじゃ。なんと二回連続雑談回じゃ。ちと訳があって、これは話をせん訳にはいかんくなったんじゃよ。

 

雑談ぢゃ

さて、弟子よ、今日も再び雑談じゃ。いきなり話が変わって申し訳ない。と言うことで今日も張郃殿はお休みじゃ。

・・・いや、まあ師匠の気まぐれは今更ですからね。わかりました。それで、ここで雑談と言うことは見てきたんですよね?そして語らずにはいられなくなった、と言うことですね。

うむ、今日新海監督の最新作『すずめの戸締まり』について見てきたんじゃ。そして戦慄した、新海監督はこういう人であったか、と。

随分驚かれたわけですか。ただあまりネタバレはしないでくださいね。私も見に行く予定なのですから。

う、む、ぐ、分かった、なるべく核心には触れんようにしておくから、他の方も多分最後まで読んでも大丈夫と思うぞい。

それでは、『すずめの戸締まり』について思ったことを語ってもらいましょうか。

そうじゃな。今回はどちらかと言うと作品と言うよりも、新海監督自身の精神部分に突っ込むような話じゃな。まずは過去作を振り返っていくとしよう。

『新海監督の過去作』

さて、新海監督と言うと10代の若者の出会いと別れを描く作品が多く、一部から、いや本人も認めるか、ちと童〇クサい、と言われる作風が特徴じゃ。

ほしのこえ』と言う作品をほとんど一個人で、恐ろしいほどのクオリティで仕上げ、話題になったのはもう20年ほど昔じゃろうか。

その次に2004年『雲の向こう、約束の場所』と言う長編作品を初めて作ったんじゃが、この時には毎日映画コンクールアニメーション映画賞を、宮崎駿監督の『ハウルの動く城』などを抑えて受賞する等、ある程度この業界に詳しい人物たちの間では結構有名になっておったんじゃ。

とは言えそれはその筋では知られる、と言う程度であり、マニアご用達ともいうべき作品が多かったんじゃよ。突き刺さる人にはめっちゃ突き刺さるが、監督の性癖や作風故にある程度人を選ぶ映画となっておった。

秒速5センチメートル』などが、この頃を代表する作品じゃな。

それが『言の葉の庭』の辺りから大きく変わりだした。一般層に受け入れられるように、性癖を抑えたから『君の名は。』は大ヒットした、口さがない連中はこう言ったもんじゃ。

じゃが本当にそうなのか。次作の『天気の子』は主人公とヒロインの関係はハッピーエンドでは終わるものの、世界の情勢は好転しておらず、『君の名は。』ほどの完全なるハッピーエンド、とは言えん感じじゃった。

そうなった場合に次の『すずめの戸締まり』はどうなるんじゃろうか。ここで自分は監督に対して戦慄したんじゃよ。

『すずめの戸締まり』

さて、いよいよ『すずめの戸締まり』じゃな、正直『天気の子』が『君の名は。』ほどには受けておらず、ワシはもしかしたら、このまま縮こまった作品を作ってしぼんでいくのかもしれん、と思った訳なんじゃよ

話の流れ的に、守りに入って作品がどんどんつまらなくなっていくのではないか、普遍的な作品が今後も作られて、すっかり話題にならなくなるのではないか、と言うことですね。

そうじゃな、まあそれで昔のようにオタク向けに振り切った作品を作るなら、それはそれでまあ良いか、とも思ったりもしていたんじゃ、じゃが・・・。

完全に師匠の斜め上を言っていた、と言うことですね。

そう・・・じゃな。詳しくは書かんが、ここであのテーマをぶち込んでくるか!?と言う感じじゃったな。

昔宮崎監督の作品で、人の腕が飛び、首が落ちる、それまでの宮崎監督らしからぬ殺陣のシーンが入る、と言うことでかなり話題になった『もののけ姫』を想起させるようなインパクトが今回の『すずめの戸締まり』にもあったように思うんじゃ。

もののけ姫』はリアルタイムではほとんど記憶がないのですが、それほどインパクトがあったのですか。

うむ、それまでの宮崎作品でもは人が傷付き、亡くなるようなシーンは直接的な表現と言うのはほとんどしておらんかったからのう。そして『もののけ姫』で初めてアニメーション映画として興行収入が100億を大きく超えたことで、また話題にもなったんじゃよ。

・・・つまり師匠的に、今回の新海誠の作品は、『もののけ姫』に匹敵するぐらいのインパクトのでかさだった、と言うことですか。

そうじゃな。あくまでもワシがそう感じた、と言うだけで、世間がどう受け止めておるのかは分からん。だがかなり重いテーマだけに、恐らく今回の作品は賛否起こるじゃろう。そして恐らくそれが分かった上で、この作品を叩きつけてきた新海監督の神経の強さにワシは戦慄したんじゃよ。

なるほど、安易に守りに入るのではなく、賛否別れそうな作品でも迷わず作り上げてくると言う部分に、違った意味での新海監督らしさを感じた、と言うことですね。

君の名は。』でキバを抜かれたとか、とんでもない。こんな方向に尖った作品を仕上げてくるとは思わんかったぞい。

弟子にネタバレ禁止されてしまったため、具体的な話はできんかったが、気になった方は一度見られると良いかもしれん。今年の映画は名作が多かったが、『すずめの戸締まり』、今年一番の怪作と呼べるのではなかろうか。

私のせいにしないでください。と言ったところで今日はおしまいですね。私もその内見に行く予定ですので、その時はまた・・・語りますか?

う、む、あまり三国志以外のことにばかりリソースは割けんからのう。まあ、語るとしてもしばらくは間が空くじゃろうな。

わかりました。師匠の無理やり横ヤリすいませんでした。今度こそ、人物紹介に戻りますので、よろしくお願いします。