三国志に釣られクマー

三国志に釣られクマー

三国志好きの三国志好きによる三国志好きのための何か

雑談回その10

さてさて、今回は久々の雑談回じゃな。

今回はシングレの天皇賞(秋)も佳境と言うことでタマモクロスネタといこうかのう。

 

雑談ぢゃ

さて、弟子よ、今日はちと雑談じゃな。

むむ、今日は何の話でしょうか?

そうじゃな、こないだタマモクロスサクラスターオーの物語をその場の勢いで書いてしまったろう。

後で死ぬほど後悔した、と言うヤツですね?

ま、まあそれは別として、タマモクロスのことを、ちと深く掘り下げてみようと思うんじゃよ。

マンガじゃなくて競走馬の方のタマモクロスを、と言うことですか。

うむ、丁度漫画の方が天皇賞(秋)の佳境に差し掛かっておる時じゃ。彼の現役時代を知っておる人間が、当時の彼の評判、評価を語ることで、彼女がどれだけ高いハードルなのかが伺えるんじゃなかろうか。まあ、どれだけの人がここに興味を持つかは別としてじゃがなw

ふむ、と言うことはレース内容の詳細とかを語るんですか?

いや、ネットの検索ですぐ出てくるような内容以外の話を中心にしようと思うんじゃよ。

師匠お得意の小ネタ集をやると言うことですね。わかりました、よろしくお願いします。

小ネタ集

心臓の強さ

良くオグリキャップの強さの要因として挙げられるものに心臓の強さ、があるんじゃ。人間の世界でも言われるスポーツ心臓、これはサラブレッドの世界にも存在しておるんじゃ。通常のサラブレッドは安静時の心拍数が30~40拍なんじゃが、これが超一流のサラブレッドになると20台に突入してくる。有名どころで言うと以下のような感じじゃな。

テイエムオペラオー 25

オグリキャップ 24~27

ハイセイコー 28

シンボリルドルフ 27

そしてタマモクロスシンボリルドルフと同じ27なんじゃな。

ただ、単に低ければ低いほど良い訳でもなく、他にもいくつかの要素が絡まって総合的に判断されるんじゃが、当時の獣医の話によると、オグリよりタマモの心臓の方が強い、と言っておったそうじゃ。負荷をかけた時の状態や回復力なども関係するんじゃろうかのう。

フリーハンデの評価

JRAは毎年競走馬の実力をフリーハンデと言う形式で示しておったんじゃな。優秀な馬ほど、重量が高くなる。これは単に一年だけの比較だけでなく、過去の競走馬と比較して、強さの数値を決めており、言ってしまえば歴代番付のような意味もあったんじゃよ。

これは1962年から制度が国際式に代わる1995年まで連綿と紡がれておったんじゃよ。

スペシャルウィークサイレンススズカグラスワンダー等は制度が国際式に代わって以降なので単純比較はできんが、第二期主役のトウカイテイオーメジロマックイーンライスシャワーミホノブルボン、ラスボスのビワハヤヒデ等はこの制度の中で数値化されておるんじゃ。

さて、その中で上位から順に見ていくと

シンボリルドルフ 70(1985)

タマモクロス   68(1988)

シンザン     67(1965)

シンボリルドルフ 67(1984

カツラギエース  66(1984

テンポイント   65(1977)

ミスターシービー 65(1983)

イナリワン    65(1989)

オグリキャップ  65(1988、1989)

トウカイテイオー 65(1991、1992、1993)

ミホノブルボン  65(1992)etc.

ちなみにここに載っておらんがマックイーン、ビワハヤヒデは共に64㎏じゃ。

さて、見ていくと分かると思うが、30年以上続いたフリーハンデの中でもタマモクロスシンボリルドルフに次ぐ非常に高い評価なんじゃな。

オグリが越えないといけない壁がどれほど高かったか、これで少し分かるじゃろうか。

まあ、タマモクロスのように古馬戦線でほぼ一年負けなし、と言うのがどれだけ難しいかは、他の競走馬の実績を見るとわかると思うぞい。

海外からのお誘い

シンデレラグレイだと少し先の時系列になるんじゃが、ジャパンカップでのタマモクロスの走りは海外の関係者にもかなりの衝撃を与えたらしく、次の年に海外で走らないか、とお誘いが来たんじゃ。

まあ諸々の理由があって、これをタマモクロス陣営は断るんじゃが、もしこの誘いを受けて海外で走っておったらどうなっておったか、興味は尽きないのう。

と言うのも、このタマモクロスの血統評価は非常に興味深いんじゃよ。

タマモクロスの血統評価

自分が一時期読んでおった血統評価に『IK理論』と言うものがあったんじゃが、これによるとタマモクロスは血統構成的に、スタミナとスピードが非常に高いバランスで融合しており、また血統構成も非常に優れていたんじゃよ。

特にスタミナの因子が日本馬としては非常に高く、海外の深い芝でも対応できるんではないかと考えられたんじゃな。

タマモクロスの血統評価は3A級で9F(1800m)~16F(3200m)に対応しておるんじゃが、この理論上で日本馬で3A級はほとんどおらず、ワシが知っている限りじゃと、同期もう一人の主役でもあるサクラスターオーじゃな。

こちらはは9F~12F(2400m)と多少距離が短いが、同じ3A級の血統構成を持っており、やはり一度この二人が2400辺りでぶつかるシーンは見たかったのう。

他にルドルフやオグリも2A級とかなり高い評価じゃな。

ただ、間違ってはいかんのじゃが、この評価は馬の能力の最大値を示すものではなく、あくまでも高い能力出しやすい、能力を発揮しやすいかどうか、を表す指標のようなもんじゃから、2Aだから3Aより弱い、とか言う話ではないぞい。血統だけですべてが決まる訳ではないのは、人間世界ではっきりしておる話じゃしの。

海外遠征の問題

近年日本馬が良く海外遠征に行っておるが、凱旋門で勝ちきれないのによく言われるのが海外の深い芝にスタミナをロスしてしまうから、なんじゃな。

日本の場合は元々足場の土の下まで手を入れて固めており、更に近年、オーバーシードにより、足元の反発力が非常に高い状態になっておるんじゃ。

これによってタイムは出やすくなっておるんじゃが、その実、スピード重視、スタミナ軽視の血統構成になってしまい、最後直線のスピードだけで勝負がつくような状態になってしまっているんじゃな。

じゃがこれでは海外のスタミナが必要な馬場では実力を出し切れん。

しかもこれだけスピードが出るようになると、馬の足元へかかる不安も出てくるんじゃ。タイムだけ出ても決して競馬人気に直結するわけではないし、この辺りはその内見直しがかかってくるやもしれんのう。

そう考えた時に、タマモクロスの中距離から長距離の適正と言うのは非常に魅力的だったんじゃな。

まあ現実問題として、タマモクロスは繊細で水が変わるだけで食が喉を通らなくなるような馬じゃから、海外は慣れるまで厳しいとは思うがのう。

と言ったところでこの馬を生み出した、生産者の方は大したもんじゃと思うぞい。まあ借金とかで色々大変じゃった、とは思うが、現状の生産馬を見ると、もう少し多様性が欲しいところじゃのう。

さて、小ネタ集はここまでじゃな

雑談ぢゃ

さて、ネタとしてはこんな所かの。

うーん、本当に何というか、うんうん、と言うしかない感じですね。ただ、タマモクロスは強くなるべくしてなったようには感じます。それにしても師匠、タマモクロスがすごい人気が出たらどうするんです?

そうは絶対ならんじゃろ。もしなったらワシがびっくりするぞい。

そこまで断言する理由は何故ですか?

ワシがファンだからじゃw

(がくっ)そ、それだけですか。

いや、こう言うのは重要じゃぞい。大体ワシが応援するのは実力があるのに、もう一つ大人気にはならないようなもんばかりじゃからな。三国志での張郃龐統とかもそうじゃし、信長の野望でも武田とか上杉とかでなく鍋島とかじゃからなw

無意識のうちにマイノリティを選んじゃってる、と言うことですね。

そう言うことじゃ、じゃからこそ気兼ねなく好き放題書ける、と言う部分もあるから、これはこれでええんじゃよw、さて、だいぶ長くなってしもうたから、今回はここまでじゃな。

分かりました、また三国志に戻ってくれるんですね、次もまたよろしくお願いします。