さて、今回は耿苞と言う人物じゃな。
字と生年は不明じゃが没年は恐らく199年じゃな。
彼は何をやったのか、語っていくとしようかのう。
人物紹介
彼は実は正史本編には出てきていないんじゃ。裴松之の注釈の方じゃな。
彼が出てくるのは公孫瓚が滅びて彼の軍勢を袁紹が吸収出来た時期じゃな。
『典略』にて、袁紹が河北を制圧した時期に、そろそろアレどうかな、と当時主簿であった耿苞に持ちかけたんじゃ。アレとは何かと?ほっほっほ、皆まで言わすでないぞい。
それは耿苞の書いた文章を読めばわかるぞい。
耿苞は「漢の赤徳は衰えている、袁氏は黄の血統ですから、天意に従われますように」と建白したんじゃよ。そうじゃ、袁紹も皇帝に成りたかったんじゃな。
しかしここから事態は急変するんじゃ。
袁紹はこの建白書を大将軍府の役人たちに見せるんじゃが、皆、この内容に否定的で耿苞を責めるんじゃ。ヤツは怪しげででたらめな意見を言っておる。処刑すべきだ、とのう・・・。
うむ、後は想像通りじゃよ。こうして耿苞は罪を被る形で処刑されてしまったのじゃな。彼の意志ではなかったはずじゃが、可哀想な話じゃ。
と言うとこで能力評価じゃな。今回もワシ評価のみじゃな。
能力評価
主簿と言うことで政治が一番高めじゃ。しかし自分の未来がどうなるかを読めずに建白書を書いてしまったことから、知謀は少し抑えめじゃな。
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雑談ぢゃ
ほっほっほ、どうもくまの爺ですじゃ。さて、今回は耿苞じゃな。彼もまたかなりマイナーな人物じゃろうな。
この件に関しては、袁紹ちょっと酷いですね。
まあ袁紹にしてみたら董卓なんぞに擁立された皇帝ごとき・・・と言う思いがあるんじゃろうな。事実上漢の天命は尽きておる、と。
天命、と言うのはどういうことですか?何となく意味は分かります。
うむ、皇帝と皇帝が治める国、ここでは漢じゃな、と言うのはあくまでも天に認められたものしか治めることができん、と言う認識があるんじゃ。
皇帝は天の代行者であり、その代行者が国を治める資格がある、と。
逆に地震や水害、日照りなどが多いのは皇帝に問題があるのではないか、と言う議論になってくるのじゃ。
公孫瓚が劉虞に無理難題を吹っ掛けたのもその類になるんですか?
そうじゃな。後漢末のように世が乱れるのは、天が現在の皇帝を認めていないからじゃ、と言うことじゃな。
そうなると今度は新たに国を治めることができる人物が出てくる。天に認められた新たな天の代行者じゃな。
つまり後漢は衰え、天は漢から去った、と言う認識ですか。
そう言うことじゃな。じゃがこういう議論は性急にやると必ず反発を招くことになるんじゃ。
本当に天が自分を認めているか、後漢から天命が去っている、と見極めるのは相当難しいと言うことじゃな。
この話は今後も話題に上がってくるから覚えておくと良いぞい。
分かりました。それにしても簡単には国を作れないんですね。
うむ、そうじゃな。アレだけ広大な地域を治めるんじゃ。それには力押しではどうしようもない部分があるのう。
まあ袁紹の場合、この時点ではまだ時期ではなかった、と言うことじゃな。耿苞にとっては不運な事故に巻き込まれた感じじゃな。
さて、それでは今回はそろそろ終わりじゃ。次もまたよろしく頼むぞい。
次もまた見てくださいね、それではまた!