さて、今回は紹介する人物は蒯良じゃな。彼もまた蒯越同様に劉表の知恵袋として活躍し、おそらく楚漢戦争時代の蒯通の末裔と考えられるんじゃよ。後々彼も曹操に仕えることになると思うんじゃが、ここははっきりせんのじゃよ。
さて、今回紹介するのは蒯良についてじゃな。
演義では蒯越の兄と言う設定でしたよね。でも実際はそうではない感じですか。
そうじゃな、おそらく同族ではあると思うが蒯越との関係ははっきりしておらんのじゃよ。さて、それでは蒯良について見ていくとしようかのう。
人物紹介
さて、蒯越同様に蒯良も荊州刺史になった劉表に呼ばれ、相談を受けるんじゃ。『戦略』によると、この際劉表が次のように尋ねるんじゃ。
「宗賊の勢いが非常に盛んな上、民衆は付き従わず、袁術はこの混乱を利用している。災難が今にも降りかかってくるであろう。わしは軍勢を招集したいと思うが、集まらないかと心配だ。どうしたら良いだろうか。」
蒯越や蔡瑁にも同様の質問がされ、蒯越は前回その発言を載せておいたが、蒯良はまた別の回答をしておるんじゃ。
「民衆が付き従わないのは、仁愛が不足しているからです。付き従いながら治まらないのは、信義が不足しているからです。
仮にも仁義の道が実施されれば、人民は水が下へ流れるがごとく、身を寄せてくるでありましょう。どうして行く先々での不服従を心配して、挙兵と彼等への方策について質問するのですか。」
この意見を聞いた劉表は
「子柔(蒯良)の言葉は百世の利を考え、仁義を尊んだ晋の雍季の議論と同じである。」
と言い、彼の人間性を高く評価したんじゃよ。
実際に劉表が採用したのは蒯越の方であり、蒯良殿は才知溢れる人物と言うよりは、高潔な思想家と言ったところだな。
そうじゃな、具体的な方策を示したのは蒯越の方であるが、蒯良の人間性を劉表は高く評価した、と言う感じかのう。
さて、残念じゃが、三国志における蒯良の記載はここまでじゃな。続けて能力評価と行こうかの。彼はもちろん全作品に登場じゃな。
能力評価
蒯良じゃが、史書の逸話を見る限り、やるべきことをきちんとやり、仁義を以て接すれば民衆は自然となつくものである、と至極まっとうなことを言っているのみじゃな。
蒯越のように具体的な方策を示している訳ではないため、知謀と政治は少し抑え目じゃな。その一方で劉表にはその高潔な人物像を評価されていることから、統率(他作品で言うなら魅力等)を高い評価としているんじゃ。
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雑談ぢゃ
さて、蒯良の能力評価じゃが、如何かな。
天舞とお主の評価は少し近いな、全体的な評価は蒯越殿の方が上だ。ただお主と違って、仁徳はそこまで高い訳ではないな。
他の二作品はどちらかと言えば演義準拠の評価のような感じですね。
そうじゃな、三国志14と鄭問は知略の方が政治より高く、策略家の印象を与えておる。これはどちらかと言えば演義よりの評価じゃな。ここは正史準拠で見ておるから、天舞さんの方が事実に近いであろうな。と言ったところで、今回はここまでじゃな。次もよろしく頼むぞい。
よし、それでは俺も帰るか、次もよろしく頼む。
張郃さん、お疲れさまでした。次もよろしくお願いします。他の人物に興味ある方は、下の索引からご覧くださいね。