さて、今回は紹介する人物は韓嵩じゃな。彼もまた劉表陣営における優秀な人材として名を揚げておる人物と言えよう。字は徳高、生没年は不明じゃな。
さて、今回紹介するのは韓嵩についてじゃな。
どうも、張郃だ。韓嵩殿も劉表の配下、後に劉琮が降伏した後は魏に仕えた人物だな。
演義でも確か名前が出てきましたね。演義とは人物像が違うのでしょうか?と言ってもあまり覚えてはいません、すいません。
まあ、インパクトのある人物でなければ難しいじゃろうからのう。ちなみに演義とはあまり変わらんかったと思うぞい。それでは見ていくとしようかのう。
人物紹介
若き日の韓嵩
さて、『先賢行状』によると、韓嵩は字を徳高と言い、義陽の人であるんじゃ。若い頃から学問好きで、貧乏でありながら初志を変えなかったんじゃよ。
世の中が混乱し始めたのを悟り、三公の命令に応ぜず、同好の士数人と酈(り)の西にある山中に隠れ住んでおったんじゃ。
黄巾の乱が勃発すると、韓嵩は南方へ避難し、その際に劉表に迫られて別駕となり、後に従事中郎となったんじゃよ。
じゃがある時劉表は郊外で天子のみに許される天地を祭る儀式を行ったんじゃ。韓嵩はこれを諫めたんじゃが聞き入れられんかったようじゃな。
そしてこれ以降二人の関係はぎくしゃくしてくるんじゃよ。
袁術もそうだが配下がどう思うか分からんのだからこう言った行為は非常に気を遣わないといけないことだが、劉表も迂闊な奴よ。
劉表への諌言
さて、次に書くことは真贋ははっきりせんが、従事中郎の韓嵩と別駕の劉先が曹操と袁紹の争いに付けこむか、もしくはどちらかに従属すべき、と進言するんじゃ。更に
「曹公は英知を持たれ、天下の優れた人物は全て帰順しております。その形勢から申して袁紹を滅ぼすに違いありません。その後軍勢をあげて長江・漢江の地域に向かってきたならば、おそらく将軍は防ぎきれないでしょう。
それ故将軍のために計画いたしますならば、荊州をあげて曹公に従うのが最良と存じます。曹公はきっと将軍を大事にし、感謝するでしょう。これこそ万全の策と存じます。」
と言うんじゃよ。
じゃが、これは創作の可能性が高いのう。当時の情勢では余程曹操陣営の内情を知っている人でなければ、袁紹有利と言う結論にしかならんと思うのじゃ。実はこの部分別の逸話があるんじゃが、そちらの方が実情に近いと思うんじゃよ。
『傅子』によると、劉表は韓嵩に、許に赴いて曹操の実情と弱点を見てきてくれと頼むんじゃ。
じゃが韓嵩は自身は将軍(劉表)の配下であり、主君の温ためを図ることが原則です。曹公は極めて英邁な方であり、きっと天下を救済なされるでしょう。曹公に帰服したならばきっと百代の後までも利益を享受され、楚国(荊州)もそのおかげを被ることになります。そう言ったうえで更に
「そのようなつもりで私を使者として遣わされるのならよろしゅうございます。もしまだご計画を決めておられないのならば、私が都に出向き、天子様が私に官職を下された場合は私は天子様の家来となり、将軍(劉表)の旧臣にすぎないことになります。
私は天子のご命令を守り抜き、道義的に将軍(劉表)のおんために死ぬことはできなくなります。どうか将軍は十分いお考えになり、私の気持ちを裏切らないでくださいますように。」
と言ったんじゃ。
劉表はそのまま韓嵩を都へ送ったが、案の定天子は韓嵩を侍中に任じ、零陵太守に任じたんじゃよ。韓嵩が帰還し、朝廷と曹操の恩徳を称賛すると、劉表は彼が二心を抱いたと思って激怒し、軍兵を連ねて韓嵩を斬り捨てようとしたんじゃ。
じゃが、韓嵩は
「将軍が私を裏切ったのであって、私が将軍を裏切ったのではありません。」
と先の発言の詳細を説明したんじゃ。
朝廷に送り込めばこうなることは予想できた。だからこそ韓嵩殿はあらかじめクギをさしておった、ということだな。
劉表の怒りは収まらんじゃったんじゃが、妻の蔡氏が劉表を諫めるんじゃ。
「韓嵩は楚国の名門です。その上彼の言葉は率直で、彼を処刑するだけの理由がございません。」
劉表は何とか怒りを治め、彼を拘禁するにとどめたんじゃ。
後に劉琮の代になり、曹操に降伏した時、大鴻臚に任じられたんじゃが、この時韓嵩は病床にあり、自分の家で印綬を拝領したようじゃな。
大鴻臚は諸侯及び帰服した蛮族を司り、関与の事務を取り仕切る役割じゃな。さて、三国志における韓嵩の記載はここまでじゃな。続けて能力評価と行こうかの。彼はもちろん全作品に登場じゃな。
能力評価
韓嵩じゃが、曹操の将来性を見抜いた先見性が真実じゃったとするなら恐ろしほどの世権力なんじゃが、さすがにそこまでは少々怪しいとみておるぞい。とは言っても恐らく許昌で曹操の人となりとかを聞いて評価しておったと思うことからその人物鑑識眼の高さから知謀は高く評価したんじゃよ。
また劉表に対しても処刑をとどまらせた人望等から統率も高めじゃ。じゃがあまりにも正論過ぎて劉表との関係を悪くしたことなどから政治力は少しだけ抑えめじゃな。
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雑談ぢゃ
さて、韓嵩の能力評価じゃな。
お主は知謀が高いな。他は皆政治の方が高い。
あ、でも確か外交官として優秀な人物は知謀と政治がそれなりに高いと言っていましたね、師匠。
そうじゃな、天舞さんは外交と言う評価があり、韓嵩殿もそこを高くしていると言うことはわしと近い評価と言えるかのう。と言ったところで、今回はここまでじゃな。次もよろしく頼むぞい。
よし、それでは俺も帰るか、次もよろしく頼む。
張郃さん、お疲れさまでした。次もよろしくお願いします。他の人物に興味ある方は、下の索引からご覧くださいね。