さて、今回は劉焉の紹介2回目じゃな。今回は劉焉が益州に入ってから以降の話と、できれば能力評価まで行きたいのう。
さて、今回は劉焉の紹介、2回目じゃな。
どうも、張郃だ。2回で終わりそうと言うことは、劉焉はそこまで史料が多くないと言うことか。
他の群雄だと、3~4回紹介している人物もいますから確かに少な目かもしれませんね。
まあ、そう言いながらしれっと3回目になる可能性もあるからのう。さて、それでは劉焉の続きについて見ていくとしようかのう。
人物紹介
馬相の乱
さて、劉焉が荊州で足止めを食らっていた時期、益州では馬相の乱が起きておったんじゃ。詳細は馬相の所をご覧くだされい。
馬相は3郡を押さえて自ら天子を名乗るまでになってしまうんじゃが、これに抵抗をしたのが賈龍じゃな。賈龍は自らの私兵に官民を加え、馬相を撃退することに成功するんじゃ。
すると賈龍は吏卒を選んで劉焉迎えにやった、とあるんじゃ。
この時代はまだ劉焉と賈龍の関係は良好であった、と言うことだな。
劉焉の野望
さて、賈龍に導かれた劉焉じゃが、綿竹県に役所を移し、離反した者達を手なずけて受け入れ、つとめて寛容と恩恵を旨とした政治を行っておったんじゃ。
ここまで聞くと普通に民衆と配下思いの良い君主でしかないな。
じゃが、劉焉は独立の野望を抱いており、張魯に漢中太守の蘇固を殺害後、長安への通路である桟橋を断ち切らせ、漢の使者を殺害させたんじゃよ。
更に劉焉は上奏して次のように言うんじゃ。
「米賊(五斗米道)が道路を遮断したため、都と連絡することができなくなりました。」
更に別のことにかこつけて、州内の豪族王咸や李権等十人余りを殺害し、自己の権力を示したんじゃ。
じゃがこれに反発した人物がいたんじゃよ。任岐と先に名前の出ておった賈龍じゃな。じゃが劉焉は彼等も攻撃して倒すんじゃ。『英雄記』によると、劉焉はこの時青羌と言う、その勇猛さで有名な部族を賈龍に当てて、撃破することに成功するんじゃ。
劉焉の絶頂と最期
さて、益州内の豪族を排除した劉焉は得意の絶頂にあったんじゃよ。これにより乗輿(おめしぐるま)と車具を千乗以上こしらえたんじゃ。
荊州の牧の劉表は、孔子の弟子子夏が(孔子の死後)孔子の真似をしたように、劉焉が天子にまごう僭上の態度を取っていると、上奏する程だったんじゃよ。
じゃが、ここから劉焉の運命は徐々に暗転していくこととなるんじゃ。
元々劉焉には劉範、劉誕、劉瑁、劉璋と4人の息子がおったんじゃが、劉焉と共に益州に入ったのは劉瑁のみで他の3人は献帝と共に長安におったんじゃよ。
『典略』によると、この時劉璋は長安で奉車都尉として都に居たんじゃが、劉焉が病気になったことで呼ばれ、そのまま益州に留め置かれることとなったんじゃよ。
何らかの意図があって劉璋を留めた訳ではないのだろうが、これが劉璋の命を救ったな。
時代は董卓から李傕・郭汜の時代になっておったが、ここで馬騰が朝廷に反旗を翻し、劉焉がこれを支持して、劉範もこれに加担したんじゃよ。
じゃがこの計略が漏れてしまい、劉範は長安を脱出し、馬騰の陣営に逃れて劉焉へ援軍を要請するんじゃが敗死し、劉誕は捕えられて処刑されてしまったんじゃ。
悪いことは続くもので、この時期劉焉は落雷による火災のために城郭を焼失し、車具の類をすっかり灰にし、延焼によって民家にまで被害を及ぼしてしまったんじゃ。
これにより役所を成都へと移したんじゃが、亡くなった子供たちに対する悲しみと災異を気に病んだことから、悪性の腫瘍が背中にできて亡くなってしまったんじゃよ。
絶頂からの転落か。排除した豪族達の怨みが、劉焉一族に災異として降りかかったようにも見えるな。
確かに、日本で言う菅原道真公のエピソードにも近いものがあるやもしれんのう。とは言え、それまでの劉焉の才覚は本物じゃと思うんじゃよ。さて、続けて能力評価と行こうかの。彼はもちろん全作品に登場じゃな。
能力評価
劉焉は軍を率いては賈龍を破り、政略面においては益州に割拠して天下を伺うという大胆な行動をとり、益州豪族をうまく排除してそれを実現させたことからオールマイティにすべての能力を高めとしたんじゃよ。
その中でも劉姓と言う王族の立場をうまく利用し、人を集めたことから、特に統率を高めの評価としたんじゃな。
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雑談ぢゃ
さて、劉焉の能力評価じゃな。
ふむ、基本的にほとんどが軍事面は低めの評価となっているのだな。
益州内での戦いの記録を加味していないと言うことでしょうか。
まあ内乱じゃし、賈龍がどの作品にも出てきておらんことから、彼を破った、と言う実績もあまり高くは見られんかったのかもしれんのう。
他の君主と比較してみると、お主のは劉備と少し似た傾向の評価だな。
そう言われると統率が一番高く、知謀、政治もそれなりと言ったところは似ているのう。益州の主らしい評価と言うことなのかもしれんのう。さて、劉焉の紹介はここまでじゃが、如何じゃったろうか。良ければ次もよろしく頼むぞい。
よし、これで劉焉の紹介は終わりだな、俺も一旦帰るか。
張郃さん、お疲れさまでした。次もよろしくお願いします。他の人物に興味ある方は、下の索引からご覧くださいね。