今回紹介する人物は張勲じゃな。字や生没年は不明じゃ。
彼は演義でも名前が出てきておるから、記憶にある人物もおるじゃろうのう。
それでは彼について見ていくとしようかのう。
さて、今回は張勲の紹介じゃ。彼の名前は聞いたことあるじゃろう。
演義にも出ていましたね、覚えていますよ。
彼に関しては演義と正史であまりイメージは変わらんかもしれんのう。
それですと正史でも、あまり目立たない感じになりますか?
そうじゃなあ、じゃが彼も袁術陣営で重要な人物なのは確かじゃ、それでは早速見ていくとしようかの。
人物紹介
袁術陣営における官位
さて、張勲じゃが、彼の名前が初めて出てくるのは『袁術伝』じゃな。
それによると袁術が曹操に敗れ、残った軍勢を連れて九江に逃亡し、揚州刺史の陳温を殺害した時期、袁術は橋蕤を大将軍に任じた、とあるんじゃが、張勲もこの時大将軍に任じられておるんじゃ。橋蕤と並ぶ袁術軍のツートップじゃな。
橋蕤のところにも書いておるが、大将軍は将軍位の最高位じゃな。袁紹陣営の将軍の頂点の一人と言うことじゃ。
張勲の戦闘記録
袁術が呂布と同盟を結ぼうとしたが、陳珪等の 策略によってこの同盟は上手くいかなかったんじゃ。
袁術は激怒し、韓暹・楊奉等と連合戦線を結び、張勲を派遣して呂布を攻撃させようとしたんじゃ。さすがに分が悪いと睨んだ呂布は陳珪に相談するんじゃ。
「今、袁術軍の攻撃を招いたのはお前のせいだ。どうしたらいいのか。」
それに対して陳珪は以下のように応えるんじゃよ。
「韓暹・楊奉と袁術の軍は、速成の連合軍にすぎません。かねてから定めた計画があったわけではありませんし、協力体制を維持していくことは不可能です。息子の陳登が下した判断では、彼らは群れを成した鶏のようなもので、勢いから言って一つの止まり木に宿ることはありえず、きっと分裂させることができるでしょう。」
呂布は陳珪の計略を採用し、使者を韓暹・楊奉の下にやって、自分と協力して袁術軍を攻撃するよう説得させ、ありったけの軍需品を韓暹・楊奉に提供する旨を申し入れさせたんじゃ。
これにより二人は呂布に味方したんじゃな。『九州春秋』によるとこの時、呂布が軍を前進させ、張勲の陣営から百歩のところに到った時、韓暹・楊奉の軍勢は時を合わせて一斉に行動を起こし、張勲の陣に攻め込んだようじゃな。
恐らく腹背を突かれた形じゃろうな。軍と言うのはその構成上正面に強く、横や背後に大きな弱点を抱えておるんじゃ。味方と思っていたところが裏切られたことからひとたまりもなかったじゃろうな。
この時、十人の将の首が切られ、殺害・負傷、川に落ちて溺死した者の数はかぞえきれなかった、とのことじゃ。
孫策との関係、そして最後
さて、孫策が袁術の下に出仕してくるようになると、橋蕤同様孫策のことを非常に高く評価し、心から孫策を尊敬した、とあるんじゃ。
さて橋蕤は後に曹操に攻められ、斬られるんじゃが、張勲は少し違う道を辿ったようじゃな。張勲は袁術死後も生き残り、かねてより尊敬しておった孫策の下に、部下を引き連れて身を寄せようとしたんじゃ。
じゃがここで登場するのが劉勲じゃな。彼は待ち伏せをかけて攻撃を仕掛け、皆是を捕虜とした、とあるんじゃよ。張勲もこの時に捕まり、劉勲の配下になったようなんじゃな。
これに対し孫策は表面上は劉勲と同盟を結ぶんじゃが、劉勲に豫章の宗教結社に属する人々、一万余戸が江東におったことからこれらの者も武力によって手に入れることを勧めるんじゃな。
それに従い劉勲が攻略に向かうと、一転孫策は軽装備の兵士たちを率い、昼夜兼行で軍を進めて劉勲の本拠地の盧江を攻め落としてしまったんじゃな。
劉勲の配下達は皆孫策に降伏したらしいんじゃ。じゃが、張勲はこの時に麾下の数百の兵を引き連れ、曹操のもとに身を寄せた、とあるんじゃ。
元々孫策の下に向かおうとしておったのに、なぜこの時孫策に従わんかったんじゃろうか。一度劉勲の下で虜囚の身となった上に更なる虜囚となるのを善しとしなかった、と言うことじゃろうかのう。
さて、曹操に身を寄せて以降の張勲の記録は見えてこんことから、人物紹介は終わりじゃな。続けて能力評価と行くぞい。今回は鄭問さん以外に出ておるのう。
能力評価
張勲は橋蕤同様、袁術軍で大将軍と軍のトップになっておることから軍事側の能力を高めとしておるんじゃ橋蕤が軍事高めなのに対して、こちらは統率が高めじゃな。
その一方、呂布達の策略そして劉勲の待ち伏せにあったことから、知謀は抑え目じゃな。知謀に優れた副将がいれば地味じゃがオールマイティに使えるようになるじゃろうな。
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雑談ぢゃ
さて、張勲の能力評価じゃな。
師匠は知謀が一番低いですが、他の作品は皆政治の方が低いですね。
そうじゃな、まあこの辺りはむしろワシの政治が高すぎるだけなのかもしれんのう。
コーエーテクモさんですと、実戦部隊の一人としては十分な能力になっていますね。
まあ実際、劉備とはそれなりに良い勝負をしておる訳じゃからな。呂布も正面からでは不利と見たから、策を講じたわけじゃしのう。さて、それでは今回はここまでじゃな。
紹介ありがとうございました。次もまたよろしくお願いします。他に気になる人物がいましたら下をご覧ください。